2017年10月15日

憲法サロン(FM79.7京都三条ラジオカフェ)100回記念特番、安斎育郎さん、憲法を語る

 
 1710 安斎DSCN0676.JPG憲法さまざまな角度からさまざまな人が語るFM79.7の番組「憲法サロン京都」は10月12日で放送100回になりました。これを記念して憲法9条京都の会の代表世話人・安斎育郎さんに出演いただき、通常の9分間を15分間に延長して放送しました。聞き手は隅井孝雄でした。以下安斎さんの語りをプリントアウトしました。番組をお聞きになりたい方は「憲法サロン ラジオカフェ」で検索してください。

 安斎育郎さん(憲法9条の会京都 代表世話人、立命館大学平和ミュージアム名誉館長)
 北朝鮮、各瀬戸際作戦
 最近、北朝鮮の核開発問題が世界的な問題になっている。北朝鮮は、アメリカを交渉
に引きずり出すために、核保有国として認知させ、援助をさせようと瀬戸際作戦をとっています。このような武力の緊張関係を高めていくと、ふとしたことから核事故がおこりかねないと心配しています。そもそもアメリカが核によって世界を支配してきたことによる鬼っ子みたいなものです。アメリカが北朝鮮に核兵器を持つなと言っても、ヘビースモーカーの禁煙運動のようなもので、説得力がありません。中国やロシアも心配しています。
 核兵器禁止条約成立、残念な日本政府不参加
日本国憲法は、1947年に誕生しました。この憲法には、核に関する条項がない。本来、広島・長崎の悲惨な体験をした唯一の戦争被爆国として、核兵器の全面禁止を謳うべきではなかったかと思うが、これは戦後占領したのが原爆を投下したアメリカであった事情が反映したのです。7月7日国連で核兵器禁止条約が122か国の賛成で採択され、核兵器禁止条約が実現する見通しになりました。長年の被爆者たちが、思い出すのもつらい体験を世界に訴え続けてきたのが、実りつつあります。
 残念なのは、日本政府が交渉会議に加わらず、禁止条約に反対の立場にたっていることです。核保有国と核の傘に守られていると思っている日本・韓国・ドイツなどが、禁止条約に背を向けています。日本政府の評判がよくない象徴として、交渉会議の日本政府の席に世界のNGOの人が「I wish you are here(あなたがここに居たらよかったのに・・・)」と書いた折り鶴を置いていたことがありました。
 憲法守る義務ある首相
 憲法9条は、1項で戦争放棄をして、2項で前項の目的を達するために陸海空軍その他の戦力を保持しない、そして国の交戦権を認めないと謳っています。最近、安倍首相は、この9条に国民が受け入れている自衛隊を付け加えるといっています。たとえ内容が矛盾していても、彼は歴代首相のなかで唯一憲法を変えた人という実績をつくりたいということでしょう。99条で「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」とある。この枠組みの中にいる人が憲法を変えようとしている。まさに憲法違反です。
 今まで政府は、「自衛隊は戦力ではない」と矛盾した説明をしてきました。そしてその延長線上に、1957年岸首相は「自衛のための最小限度を超えない限り、核兵器保有は憲法違反ではない」と言い、1998年には内閣法制局長官が「核兵器を使うことも、自衛のための最小限度を超えない限り、憲法違反ではない」と言ってきた歴史がある。9条があるにもかかわらず、核兵器を持っても、使ってもいいという国になっています。
 7000ヵ所もある九条の会、教育こそ力
 私は、憲法の基本的精神を守り発展させることが必要だと思っています。全国で講演をしてきました。憲法9条京都の会の代表世話人も引き受けました。最近思うことに、九条の会主催の集まりに出席している人は、ほとんど9条が大事だと考えている人たちです。通りを歩いているあまり憲法を考えたことがないと思われる青年に考えてもらうような取組みの工夫が求められています。全国に7,000にものぼる九条の会があるが、これを発展させることが大事。もっと、総がかりで発展させたいです。
 立命館の平和ミュージアムの玄関ホールに「わだつみの像」があります。毎年、12月8日に立命館は「不戦のつどい」を続けてきたが、若い人にもっと自覚をもってもらうためにアピールを続けて行きたいです。
 先日、50年ぶりの中学校の同級生がミュージアムに来てくれました。その後手紙で「
お互い歩んできた道は違うが、中学校の時に教わった憲法の精神はわれわれに息づいているね」と。あらためて教育の大切さを感じました。
posted by media watcher at 21:47| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月09日

秋になると思い起こすナット・キング・コールのうたごえ、LPレコードで生放送

1709 nat-king-cole-9253026-1-402.jpg1709 NKCaledownload.jpg1709 NKCole61Nbm19u4XL._SX355_.jpg 1709 NKColeIMG_3842.JPG
 写真、ナット・キング・コール、ピアノの前で、LPレコード、私の今のレコードラック
 秋になると思い起こすナット・キング・コールの歌声
 FM79.7の音楽番組「ミュージックナウ」9/27はLPレコード盤でナット・キング・コールの特集を放送した
LPは1分間33.1/2回転(3分100回転)、12inch。一昔前のラジオ局はLP盤か、シングル用に作られたドーナツ盤(1分45回転EP盤)に頼っていたが、今ではすべてCD。レコード盤を昔のラジオ局のようにスタジオに持ち込んで、音楽を流すのは、この番組しかない。
 それはさておき、なぜか秋になると、ナット・キング・コールの歌をしみじみと思い起こす。あの渋みにかかった声に、わたしは秋の深さを感じるのだ。
 コールの最盛期1940年代。放送したレコードは1943年〜49年に録音されたものから選んだ。ナット・キング・コールトリオの演奏、ピアノはコール自身の演奏による。1917年3月生まれだが、47歳(1965年)という若さでガンでなくなった。
 父親が教会の牧師、母親が教会のオルガン奏者という、恵まれた家庭に育ち、子供のころからピアノを上手に弾きこなしていた。第二次大戦後ピッグバンドが衰退し始めたころ、彼のピアノ、ギター、ベースのトリオは、新鮮な音楽スタイルと彼の独特な歌声は人気を博した。
 放送した曲は以下の4曲
1. Sweet Lorraine, 夏の空のように明るいローレーンに出会った。僕は心がウキウキ
2. For all we know、さよならとは言わない、僕はこの別れのひと時を大切にするんだ。
3. This is my night to dream、君は僕がキスするただ一人の女性。夢の月の影に君の姿が映る
4. Embraceable you、僕を優しく抱きしめてほしい、君は僕の心を開いた、そして魅力で満たした

posted by media watcher at 15:55| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月29日

繰り返えすミサイル発射、核実験、北朝鮮との対話、果たして可能か?

1710 北全会一致IMG_3799.JPG1710 北制裁IMG_3800.JPG1710 NN大統領doleu-06-jpg.jpg1710 北高官到着IMG_3797.JPG1710 北米秘密会談IMG_3807.JPG1710 北列島越えIMG_3801.JPG1710 北Pak3IMG_3798.JPG1710 北朝鮮併合IMG_3802.JPG1710 北日本を核でIMG_3806.JPG
 写真1.全会一致の制裁、2.仲介申し出たスイス、ロイハルト大統領 9/4 スイス公共テレビ、3.米と秘密会談出席の北朝鮮高官(スイスモントレー)、4.役に立たないPAC3 5. 107年前の朝鮮併合8月29日の“恨み”晴らすと伝える朝鮮中央テレビ、9/3 6.日本列島を核で海に沈めると威嚇する朝鮮中央テレビ。
 (この記事は月刊「宣伝と組織」10月号に掲載されたものです)
 北朝鮮の日本列島越えの2回にわたるミサイル発射と、水爆実験で世界が大きく揺れている。「対話か軍事力行使か」世界の足並みは必ずしもそろっていない。北朝鮮の相次ぐ暴挙を食い止めることができるのか、日本が問われる事態となっている。
 安保理全会一致は大きな成果
 9月11日、国連安保理が新たな制裁決議を中ロ含む全会一致で採択した。原油精製品の輸出制限拡大、原油供給の大幅削減、主要輸出品である繊維製品は全面禁輸などが決まった。また出稼ぎ労働も厳重な規制がかけられた。
 アメリカは金正恩委員長の渡航禁止、高麗航空の資産凍結などさらに厳しい制裁を求めていたが、盛り込まれなかった。しかし安保理で中国、ロシアを含めた全会一致決議は大きな成果だ。
スイスで米、北朝鮮、秘密会談
 ところで核実験が行われた直後の9月4日、スイスのドリス・ロイハルト大統領が「外交的解決に向けての仲介役を担う」と発言したことに私は注目した。
 国連安保理の制裁決議と同じ8月11日、「東アジア安全保障」をめぐる学術会議出席の名目で、北朝鮮外務省チェ・ガンイル副局長とアメリカのエヴァンス・リビア元国務次官補代理がスイス入りした。秘密の非公式接触が目的だ。
 スイスは1958年以降、38度線非武装地帯でスイス軍が停戦監視の一方、1974年以降国交を北朝鮮と結び、ピョンヤンで人道支援を行っている。さらにキム・ジョンウン(金正恩) 朝鮮労働党委員長は少年期をスイスの首都ベルンですごし、「パク・ウン」という偽名で学校に通っていた。北朝鮮に何らかの変化がみられるか、スイスの対話努力が注目される。
 テレビがJアラートに活用された
 ところで8月2日北朝鮮が発射した中距離弾道ミサイルが襟裳岬東方1180キロの太平洋に6時27分着水した際、日本政府は6時2分関東、東北、北海道12道府県にJアラートを発した。NHK、民放は一斉にJアラート画面に切り替え、特番体制に入った。放送が「Jアラート化」した瞬間である。NHKは日本に直接被害が及ばないことが分かっているのに、長時間放送を続けた。そして北海道の新幹線が停止し、一部の学校で児童に自宅待機が指示された。
 軍備拡張に向かう
 Jアラートを、政府は国民に危機感を植え付けるまたとないチャンスとして利用した。直後に発表された防衛予算は過去最大の5.2兆円だ。防衛庁の計画には、イージス艦搭載ミサイル、472億円、地対空誘導弾PAC3, 205億円をアメリカから購入する予算が含まれる。また地上配備迎撃システム「イージスアショア」1600億円を予算外で購入するという(8/22各紙)
 だが北朝鮮の多弾頭ミサイルには迎撃の効果はないといわれる。まして地上の送電網やネットシステムを壊滅できると北朝鮮が豪語する「電磁パルス攻撃」には全く無力だ。
対話促進に転換すべき時
 北朝鮮中央テレビはミサイル発射の翌日次のように放送した。「金党委員長は107年前の“韓日併合”という条約が交付された血の8月29日に積もり積もった恨みを晴らしてくれた」(8/30)。さらに日本が米国に追従して制裁を画策したとして「日本列島4島を核爆弾で海に沈める」(アジア太平洋平和委報道声明9/13)と威嚇した。
だが、一連の対日発言は、ある意味で日本が対話再開を呼びかけるきっかけにもなりうる。日本が過去の併合を反省、アメリカとは必ずしも一体ではないという前提にたてば国際的対話の基礎になる。
 東アジアの不可侵条約、非核条約の提唱、拉致問題解決、共通した歴史認識の醸成等々、働きかけの議題には事欠かない。安倍首相、河野外相、小野寺防衛相らに発想転換を求めたい。

posted by media watcher at 11:45| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月26日

韓国公営放送2局でストライキ、9月4日から、北朝鮮核実験特集放送できず、YTN(ニュース局)では解雇者復職で労使和解

1709 KBSIMG_3814.JPG1709 KBSIMG_3816.JPG
(この記事は9/2, webのリベラル21に掲載された)
 韓国の二つの公営放送KBSとMBCで労働組合が9月4日から、ストライキに入った
 KBS(韓国放送公社)は日本でいえばNHKと同じ公共放送、そしてMBC(韓国文化放送)も政府系の放送文化振興財団が筆頭株主の公共放送である。
 ストライキに入ったのは全国言論労組傘下のKBS本部労組(1900人)とMBC本部労組(1800人)。両労組とも社長ら経営幹部の退任と、報道の自主性、信頼回復を求めている。また企業内のKBS(旧)労組(2000人)も4月7日からストライキに入り、言論労組と足並みをそろえた。二大公営放送の全面的なストライキは2012年来5年ぶりだとハンギョレ新聞が伝えている。
 折から9月3日の北朝鮮核実験に直面、KBS、MBC経営陣は労組に取材、報道への復帰を求めたが、労組は、経営の健全化が先決として、ストライキ態勢を続けている。そのため、KBS、MBCは特集番組を編成できず、ニュースも時間短縮を余儀なくされている。また娯楽番組も一部映画に切り替えられたものもある。
 韓国では2008年イ・ミョンパク(李明博)大統領、2013年パク・クネ(朴槿恵)大統領と保守系大統領が9年続いた間、KBSもMBCも保守系の社長が送り込まれてきた。言論労組によると、「政府批判の報道が規制され、報道記者の配置転換、解雇が続いた」、という。
 「中央日報」(9/1)、「ハンギョレ新聞」(9/3)などが9年間にわたる労組と公営放送の確執の一部を次のように報じている。
 MBSでは2008年にBSE(牛の海綿状脳症)問題があるにもかかわらず、アメリカからの牛肉解禁に踏み切ったイ政権に対して大規模な国民的な反対運動が起きた。その火付け役となったMBCの報道番組「PD手帳」の担当プロデューサーなどを解雇するとともに、イ、パク両政権はメディアへの規制を強め続けた。KBS、MBCを含む言論労組は長期ストライキに入り、両社の経営陣は、ストライキを指導した組合幹部を解雇し、以来労使対立が続いてきた。
その後KBSでは2014年4月のセォウル号沈没事故で、政府からの報道差し止めの介入があったこと、MBCでは「反抗的な記者」のブラックリストが最近になって明らかになるなどの問題が起きていた。
一方、韓国のニュース専門局YTNでは2008年に解雇された3人の報道記者(いずれも当時労組幹部)は、今年8月28日の労使交渉で9年ぶりの復職が決まった。
 2017年、野党候補のムン・ジェイン(文在寅)大統領が誕生したが、現在でもKBS、MBCの経営陣による番組規制、労組弾圧が続いていることから、両社の社長らの退陣を求めてストライキとなったものである。
 ムン政権で新たに放送通信委員長(政府の放送監督機関)に就任したイ・ヒョソン(李孝成)氏は「国と権力の不正を告発すべき公共放送がその社会的責任を果たしていない」と発言、公共放送の改革する意向を示した(8/1)。しかしムン大統領は前の二人の大統領の轍を踏まないようにしているのか、この問題への直接介入は行っていない。労使の自主的解決を願っているものと思われる。
この原稿執筆の9月19日現在、ストライキは継続している。長期化する様相だ。(すみいたかお)

 写真1.ストライキを前にした集会に臨むKBS本部労組、組合員(8/28/17)
 写真2.4年前、日本の集会(神戸市)に招かれて、報告する韓国言論労組代表、(11/4/13)
posted by media watcher at 22:40| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

沖縄のコミュニティ・ラジオでフェイクニュース、反戦平和運動を誹謗、韓国人、中国人への差別発言も、沖縄タイムス報道 9月20日

1709 オキラジ防衛情報局IMG_3827.JPG1709 オキラジimages.jpg1709 沖縄紙を正す?iken_shincho20150813s.jpg
 沖縄市のコミュニティ・ラジオ「オキラジ」の「沖縄防衛情報局」という番組が、「平和運動」は偽物であり革命をカモフラージュしている」、と反戦、平和運動を誹謗する放送していると、沖縄タイムスが実例を列挙して批判報道した。また放送法違反の疑いもあり、第三者機関が放送を検証すべきだという社説を掲載した(9/20)。
 沖縄タイムスによると「沖縄防衛情報局」毎週月曜日(15:00)の一時間トーク番組。出演は我那覇真子氏(琉球新報、沖縄タイムスを正す県民国民の会」代表)と我那覇隆裕氏(カウンセラー)など。
毎回の番組冒頭では「基地反対、自衛隊反対、しまくとぅば(島言葉)運動は裏でつながっている」、「左翼が市民運動を装っている、革命カモフラージュだ」というコメントも流れる。
 また7月17日の放送では スイスの国連欧州本部で6月に開かれた沖縄の基地反対運動を巡るシンポジウムに出席した弁護士や新聞記者を名指しして、「ほとんど工作員そのもの」との発言もあったという。
 「中国人や韓国人は平気でうそをつく」など人種的な発言もあった。
 この番組は、「ぎのわんシティーコミュニティーラジオ」でも毎週水曜日(17:00)に放送されている
 市民のために開かれたコミュニティ・ラジオがフェイクニュースを放送する手段となるのは由々しい事態だ。
posted by media watcher at 11:43| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
Media watch.gif

隅井孝雄のメディア・ウォッチブログ