2019年10月20日

日本郵政グループ、NHKかんぽ不正報道に介入、NHK会長謝罪、続報取りやめ

1910 1.かんぽIMG_5095.JPG1910 2.3社IMG_5096.JPG1910 3.村上会長IMG_5098.JPG9.jpg1910 5 松原かんぽIMG_5094.JPG1910 6告発 IMG_5099.JPG
 日本郵政が「かんぽ生命保険」を高齢者に不正販売していたこと、しかも1400件に法令違反があり、顧客に不利益を与えたとされるものは18万3千件に達する可能性があることが明らかになった。その一方、この問題の追及を始めた「クローズアップ現代」(NHK)を日本郵政(郵便、保険、銀行投信3グループ)が妨害、驚くことにNHK会長が謝罪したと伝えられた。
 NHK経営委員会が会長を叱責
 「クローズアップ現代」は昨年4月22日に「高齢者が被害うけている」として番組で取り上げた。さらに取材を進めていたところ、日本郵政グループは抗議文を送り付けてきた。NHK経営委員会はその抗議を受けてNHK上田良一会長(元三菱商事副社長)を叱責、厳重注意処分した。それだけではない。上田会長自身も木田幸紀放送総局長を郵政グループ本社に派遣(18年11月6日)、「謝罪文」を読み上げ、手渡していたという。二回目の放送は中止された。
 個別の番組について、経営委員会が批判し、会長や放送総局長ら幹部が取材先に謝罪することなどはこれまでになかったことだ。
従軍慰安婦問題を扱った「ETV特集、戦時性暴力」(2001年)に対し、当時の安倍晋三副官房長官が松尾武放送総局長(当時)との直接面談の席上で、番組内容を非難し、総局長自身が番組を改変、後に禍根を残したことが思い出される。
 健闘したクローズアップ現代
 「クローズアップ現代」の現場スタッフは長期取材によって、かんぽ生命が、高齢者が家族に知らぬ間に高額の保険に入れられたり、同意サインが偽造されたり、2重契約があるなどの事実をつかんでいた。また取材の過程で、現役の郵便局員、保険セールスマンの声が多数寄せられており、取材に応じた現役のナマの声も手元に持っていた。さらに続編の制作のため、情報提供を呼び掛けてネット上に動画を含む映像を投稿していた。またゆうちょ銀行の投資信託にも不正な契約があることも把握して取材を進めていた。
 郵政グループはネット上で情報提供を呼び掛けることの中止と、会長名による謝罪を要求してきた。制作グループは「会長は番組内容には関与しない」と伝えたところ、この発言を経営委員会に問題視され、会長が叱責を受け、郵政グループに謝罪するに至ったという
しかし、会長が外部に謝罪することに一部委員が疑問を呈したことから、経営員会の議決の無いまま、「会長厳重注意」の処分が行われた。二重、三重の放送法違反である。放送法では3条と36条で経営委員会が個別の番組に対し、干渉してはならないと定めている。
(3条、放送送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ何人からも干渉され、または規制されることはない。32条、委員は個別の放送番組の編集その他協会の業務を執行することができない)。
 政権におもねるNHK幹部
 NHKの経営委員長と経営委員の人事は国会の同意を得て、総理大臣が決める。またNHK会長や理事は経営委員会によって決定される。ここのところ、国会の頭越しに総理、副総理、監督官庁の総務省が経営委員長、会長などの人事を左右することが増え、NHKの公共性は無視されたままだ。特に今回NHKに抗議してきた日本郵政の鈴木康雄上級副社長はNHKの監督官庁である総務省の事務次官からの天下りだ。おもねりとしか思えない。
 NHK石原進経営委員長(JR九州相談役)の辞任を求める動きが広がっている。東京ではもちろん、関西の京都、大阪、兵庫ほか全国各地でも「NHKとメディアを考える会」など市民組織が即刻辞任の申し入れを行った。

 マンモス金融機関郵政グループの問題点の積極的解明を行う「クローズアップ現代」の制作陣の健闘を期待したい。

 機関紙協会京滋 宣伝と組織 2019年11月号

写真、1.昨年4月の放送画面 「クローズアップ現代」7/31
   2.日本郵政のクロ現介入を報じるTBS News23, 9/26
  3.不祥事起こした日本郵政3社、NHK「クローズアップ現代」7/31
  4. 謝罪した村上会長 TBS「サンデー・モーニング」10/6
  5.国会で責任問われる石原経営委員長、朝日新聞 10/11
  6.番組で「クロ現制作陣の悔しさを実感する」と発言する、松原耕二TBSキャスター 「サンデー・モーニング」10/6
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2019年10月18日

台風被害とテレビ、NHK台風報道38.4%、民放も夜の娯楽編成改めるべき、10月8日、9日から危険訴えるNHK、健闘した「報道特集」(TBS12日)、視聴率38%のNHKニュース7(12日)、

 台風被害とテレビ、NHK台風報道38.4%、民放も夜の娯楽編成改めるべき
 10月8日、9日から危険訴えるNHK、健闘した「報道特集」(TBS12日)、視聴率38%のNHKニュース7(12日)、多摩川も氾濫NHK12日
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 10月12から13日にかけて史上空前と言われた台風が伊豆半島から上陸し、日本列島を縦断、河川の氾濫など想像もできない被害をもたらした。決壊は52河川72ヵ所と伝えられるが、実際には200以上の河川で越水、排水不良など浸水被害が起きた。
気象庁もNHKも3~4日前から避難呼びかけ
 気象庁は上陸の3日前から「避難をするなど適切な対策を」「避難の難しい人は早めに対処を」との呼びかけを行っていたが、大型台風の被害を食い止めることはできなかった。
 NHKは12日早朝から、「朝ドラ」の除くほとんどの時間帯で終日台風情報を流し続け、13日はもちろん、14日も多くの番組を休止し台風関連情報に切り替えた。また民放ではTBSは12日午後3時から夕方6時50分まで台風の動きを伝えたのが目立った。
終日放送のNHKには視聴者が集中し、12日午後6時45分には38.3%(関東地区、ビデオリサーチ)に達し、終日20%台から28%台を維持した。「災害時にはNHKだ」という思いは視聴者の間では圧倒的だ。
 避難呼びかけにも人間味
NHKは「命を守るための行動を」と間断なく呼びかけていた。しかし被害が果てしなく拡大し、留まることが無い状態になると、次第に言葉だけの繰り返しの呼びかけは、むなしいものと思えるようになったことは否めない。民放の一部では「あなたは一人ではありません、必ず救助が行きます」、「こんな時は深呼吸しましょう」と呼びかけ、あるいは安住アナの手書きによる氾濫状況説明など、個性ある台風情報に人間味が感じられた。
 大規模抜本対策必要
政府は何の行動もとらず、自衛隊の救難隊出動に期待するのみであった。ようやく「緊急閣僚会議が開かれた」のは13日朝、千曲川が決壊したことが伝えられた後だった。台風被害をいかに食い止めるかという考えはなく、すべて事後処理だという状況は何とか変えられないかと思う。ダムの放流をやめることができる改善、堤防のかさ上げ、JR車両基地の防水など、各種の大規模な改良が早急に必要だ。
民放地上派も「マルチチャンネル」、導入、BS空チャン活用せよ
 12日、13日は三連休の土日だったので特番風のものも含めた娯楽番組のテレビ番組は全く不振、ふだんなら二桁の、「世界一受けたい授業」、「ほんとにあった怖い話」、「外科医、大門未知子」も一桁だった。
今後の台風報道では同じことが繰り返されることは許せない。民放もNHK並みの特番編成にする、通常番組はBSのサブチャンネルに委ねるなど新しい工夫をしてもいいのではないか。
 実はデジタルテレビ放送では、地上波でも1チャンネルで複数チャンネルを送受信できる「マルチチャンネル」という技術的方法があるという。災害多発時代に備え、マルチチャンネルを実用可能にしてにし、新しい災害報道を開発すべきだ。
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2019年10月14日

コミュニティラジオの音楽番組、バロック音楽には二種類、バッハが代表する宗教色の濃い音楽と、世俗的イタリアンバロック。ベニスで活躍したバルバラ・ストロツィ生誕400年

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ミュージック・ナウ 9月25日
写真、1.ヨハンセバスチャン・バッハ、2.バルバラ・ストロツィ、3.アレッサンドラ・スカルラッティ、4.稗方摂子さん、5.稗方さんのバロックコンサートおしらせ
バロック音楽と一口に言っても2種類ある、神にささげる荘厳なバッハに代表される音楽と異なり、イタリアン・バロックは世俗的な音楽を奏でる。作曲家であり歌手でもあったバルバラ・ストロツィ。今年生誕400年になる。愛の歌、恋の歌をたくさん残した。
コミュニティーラジオの音楽番組、「ミュージック・ナウ」今回はゲストにソプラノ歌手稗方(ひえかた)摂子を迎えて、バロック音楽特集、バッハやイタリアバロック、イタリ歌曲、オペラ曲、リュートの曲などを鑑賞、稗方さんに解説してもらった。
9月25日の放送です。
稗方さんは東京芸大声楽科卒、イタリアに留学したのち、「魔笛」でオペラデビュー、11月6日に京都府立府民ホール「アルティ―」で開催される、バルバラ・ストロツィ生誕400年記念「イタリアバロック音楽の夕べ」をプロデュース、出演する。
コンサートは18:30開場、入場料5,000円、学生3,000円。
 
放送したのは以下の4曲
1. バッハ、リュート組曲第4番 ホ長調、プレリュード
2. アレッサンドラ・スカルラッティ、すみれ、
3. バッハ、ロンド風ガボット、(バロック・リュート)
4. バルバラ・ストロツィ、わが涙よ
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2019年10月12日

フリオ・イグレシャス、若い頃レアルマドリードにいたらしい。怪我して療養中にギターを覚え、レコード3億枚のギネス記録を樹立、いまだ現役

1909 フォリオ・イグレシアス.jpgunnamed.jpg 
 フリオ・イグレシアス 
 コミュニティージオ(FM797)の音楽番組、今回はスペインが生んだスーパースター、フォリオ・イグレシアスの登場。9月11日の生放送。
サッカーで身を立てようと人生を、レアル。マドリードでスタートした。ところが交通事故で重傷、療養中に父がくれたギターが身を救うことになった。1968年スペインの美しい街、ベニドルム音楽祭でグランプリ、以来、ミリオンセラーを連発し、ギネス記録を軽くこえて、全世界3億枚を超えるレコードを出した。14か国語で歌い、5000回のコンサートを開き、6000万人の観客を集めた。「最も多くでレコードを売ったアーティスト」というギネス称号を持つ。この称号は2013年北京で「著名な国際アーティスト」ピアニストのランランから表彰状をもらったときに手にしたという。もちろん日本でも1980年代多くのファンに囲まれていた。75歳。19年9月11日放送
 (しばしば来日の機会あり、先日亡くなった俳優高島忠夫さんと親しかった。二人の息子、政宏さん、政伸さんとも昵懇で「高島さんとの思い出を一生大切にしてまいります」という息子さん当てのメッセージが届いた)。
 二人の間は海を越えた親友といえるだろう。

1 .ある恋の物語
パナマ人の作曲家による曲、日本でもアイジョウージやザピーナッツがカバーした。
 2.カミニート
 スペイン語で小径、ブエノスアイレスの道。タンゴの名曲を歌った、
3.黒いオルフェ
ギリシャ神話のオルフェとユーリピデスを主人公にしたギリシャ悲劇を歌にした。映画にもなった。リオデジャネイロの祭りの朝がしずかにあける。イタリア、ブラジル、フランス共同制作。
4.Vaya Con Dios
スペイン語のまま、世界中でうたわれた別れの曲、神とともに行くという意味
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2019年10月11日

昭和天皇の反省? NHK天皇と「戦争」テーマ、終戦特集に組み込む

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昭和天皇の”反省”?
写真、1.番組タイトル、2.反省を阻んだとされた吉田茂、3.「おことば」、
 7月下旬から9月上旬にかけて数多くの「終戦関連報道番組」が放送された。今年の特色はNHKに、新たに“天皇が戦争についてどう考えていたか”というテーマが加わったことだ。「運命の御前会議」(7/31歴史秘話ヒストリア)、「全貌二二六事件」(8月15日NHKスペシャル)、「昭和天皇は何を語ったか」(8/17NHKスペシャル、9/7ETV特集)などである。
 NHKは新資料として初代宮内庁長官を務めた田島道治氏の遺族から寄贈された「拝謁記」を8月16日のニュースウォッチ9で報道した。昭和天皇と田島長官の対話形式で、敗戦直後の天皇の“知られざる気持”が克明に記された秘録として紹介、一連のニュースと「昭和天皇は何を語ったか」などで、戦争を二度とくりかえさないため、国民の前で“深い悔恨と反省の気持ちを表明したいと考えていた”と報道した。
また講話条約発効に際して天皇が皇居前で読み上げる「おことば」(1952年5月3日)の中に「どうしても反省という言葉を入れたいと」として、田島長官が案文を起草したことも伝えた。そうした天皇の反省の表明は当時の吉田内閣によって阻まれた経過も明らかにされた。張作霖爆殺(1928年)や南京事件(1937年)についても反省の思いが断片的に語られてはいるが、天皇自身は何らの手を打つこともなかった。
 もし天皇の悔恨や反省が事実であり、講和後の早い時期に明らかになっていれば、「自衛のための戦争だった」、「アジアの解放のための戦争だった」など誤った「歴史認識」は糺され、戦後史が異なった展開となっていたとも考えられる。改めて国民的論議の必要がある。
30本以上放送されたテレビの終戦特番は日本国民の苦難に関する番組のみであった。いずれも貴重なテレビ作品ぞろいであったが、中国、韓国はじめ、東南アジア諸国民にどのような苦難を与えたかという歴史の記録を報道した番組は、NHKでは皆無であった。民放でただ一本放送されたのは「ある徴用工の手記より」(7/30映像19毎日放送)のみであった。
 現在深刻な問題となっている嫌韓報道も第二次大戦を巡る日本とアジアの正しい歴史の認識が欠如していることに原因がある。

赤旗ラジオテレビ欄コラム「波動」 190930

 
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