デジタル放送のコピーワンス制限が緩和されることになった。とりあえず朗報だといっておこう。
7月12日の発表によるとハードディスクに録画したものをDVDなどの記録媒体に9回ダビングできる。10回目のダビングのときにハードディスクのオリジナルは消える、という仕組みだ。コピーしたDVDから別のDVDなどの記録媒体に再ダビングは出来ない。情報通信審議会の検討委員会がまとめたものだが、家庭内で3人がそれぞれ3種類の媒体にダビングすることを想定しているのだという。
私はこれまでコピーワンスに対し声を大にして反対してきた。一回きりのダビングだと、重要な部分を抜き出し再編集して教室で学生に見せるという作業が出来なくなることが大きな理由だ。またHDDらDVDに移したとき、DVDが不調でうまく録画できないということがしばしば起きる。コピーガードがついていない番組は再ダビングすればいいのだが、コピーワンス番組は元が消滅し二度と手に入れることは出来ない。
コピーガードの最大の理由はデジタル信号化された番組がコピー自由だと、質が劣化しない不法コピーを大量に作って販売することが可能になる、それを防ぎたいということであった。
しかし技術的にはコピーガードをはずす方法はいくらでもある。画質調整用のスタビライザーのようなものでも、それを通せばガードがなくなることも知られている。だとすれば一般視聴者が気軽にコピーし、友達や家族に見せようとするのは取り締まれるが、商売としての海賊行為は野放し、ということにしかならない。
今回のコピーテンスは歓迎すべきだが、教育用にさまざまな放送素材をダビングし、編集して教材にしている私のような教育関係者にとっては依然として不便さが残る。
私は現在BSデジタルを除くすべての番組をアナログ受信しているのだが、三年後の2011年にアナログがなくなってしまえばお手上げだ。
それだけではない。今手元にあるDVD録画機を捨てて新しいDVDを購入しなければコピーテンスの恩恵にも浴することは出来ない。HDDレコーダーの2004年以降の出荷台数は1000万台、加えてパソコンの録画装置もある。新しいコピーテンスが出る来年までに売る録画機器はいわば欠陥商品ということにならないか。
私はコピーワンス機器の補償を要求したい思いである。