2019年08月29日

N国党の正体は?  隅井孝雄

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 NHKが8月9日から3日間「受信料をお支払いください」との異例の3分番組を放送した(松原洋一理事の出演)。続いて政府が「NHKと受信契約した者は受信料支払い義務がある」との答弁書を閣議決定した(8/16毎日)。
 参院選で「NHKから国民を守る党」(N国党)の立花孝志氏(元NHK職員)が比例当選したことからにわかに、受信料がクローズアップされた。ほかならぬNHKの政見放送で「NHKをぶっ壊せ」と叫んだことに人々が興味をもったことが想像できる。ネット上の選挙運動自由化に乗じ、映像をユーチューブでも流した。再生回数は300万回以上にも達した(7/25朝日新聞)。
 立花氏の主張は「スクランブル放送の実施」だ。もともとはごちゃまぜ、暗号の意味だが、放送やネットでは「有料課金放送(映像)」をさす。放送法は「受信設備をした者はNHKと契約しなければならない」としている。公共放送への信頼が受信料の基本だとする「双務契約説」が以前は有力だった。ところが2017年最高裁が「受信料制度は合憲」と判断、番組や報道への不満を訴える不払い裁判は次々に敗訴する事態となったことで、立花氏への同調者がふえた面もある。 
 NHKはネット同時送信を近々始める準備中。受信料を払っていない人のパソコンや携帯には「支払ってください」とのスクランブル画面をかけるとみられる。NHKの主張も矛盾がある。立花氏の議員会館室にテレビが設置されたが「踏み倒す」と公然と発言した。
 しかしN国党とNHKの受信料争いを面白がって見ている場合ではない。北方領土を戦争で取り戻すという丸山穂高氏がN国党に加入。さらに渡辺喜美氏と語らい、「みんなの党」を参院会派として復活させた。その上立花氏は「スクランブル放送の実現に安倍政権が同調すれば憲法改正の国会発議に賛同する」(7/30時事通信)と述べた。新たな右翼グループの誕生で、改憲2/3にあと一歩との見方もある。
 NHKが政権寄りの報道をやめ、公共性を回復するには、7,122億円の受信料(2018年)でNHKを支える市民、視聴者の強力な働きかけ以外にない。 (すみいたかお ジャーナリスト)
 赤旗、ラジオテレビ欄「波動」8月26日掲載
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