2018年12月06日

音楽と報道の融合「ラップと知事選」、沖縄の心情、見事に語る、

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 「ラップと知事選、沖縄、若者たちの声(BS1スペシャル11/16放送)を見て、沖縄の人々、特に若者の心を巧みかつユニークな手法で描き出したことに感動を覚えた。
 ラップが沖縄に入ってきたのは、日本の中でも最も早い。駐留する兵士たちが持ち込んだヒップ・ホップやラップに70年代〜80年代から若者たちは慣れ親しんできた。今も盛んに歌われ、日常に入り込んでいる。彼らは沖縄の言葉で実に巧みに歌う。ある種の親近感を米兵に抱くが、ラップは体制にあらがう音楽でもある。取材班はラップを通じて引き裂かれた沖縄の心をとらえようと取材を始めた矢先、図らずも知事選が始まったことから、二つのテーマが結合することになった。
 ラップを歌う若者には、基地の中のアメリカに対する愛着がある。しかし同時に戦争によって父母、祖父母が体験した記憶と、自らが育った貧困の中での暮らしの記憶が同居している。その複雑な思いをラップに乗せているのだ。ラッパーたちは沖縄の現在を語り、歌い、「投票に行こう」という映像とラップをネットに上げ、若者に呼びかける。若者の投票が多かったと報道されたが、玉城デ二―候補が8万票の大差をつけた結果にラッパーたちも驚く。そして「I respect Okinawa めなちよんねーだもう(毎日ゆっくり)、夜明けは近いMorning、ハーラーしないで(急がないで)」と自信を持ったラッパーのエンディングが流れる。
 9月の沖縄知事選ではネット上でフェイクニュースが数多かった。沖縄タイムスのファクトチェックでは、告示日の9月13日から26日にかけて60件、玉城デニー候補を誹謗、中傷するものがほとんどだった。また、「オキラジ」というコミュニティーラジオで、オール沖縄、基地反対は琉球新報、沖縄タイムスと裏でつながりがある、など県民の分裂を煽るラジオフェイクも流された(9/24)。
 しかし、「ラップと知事選」では基地への賛否を越えて、生まれ育った沖縄を愛し、沖縄をレスペクトする思いをこめて知事選に臨んだ若者ラッパーたちの心情を追った。そしてそれが沖縄の人々の心の主流であることを見事に描きだした。(すみいたかお、ジャーナリスト)
 
  赤旗波動 ラップと知事選、11月31日掲載 900字 隅井孝雄
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