2018年10月19日

世界ドキュメンタリー「内戦からの旅立ち」、難民に苦難に陽を当てるドキュメント、ドイツで移民拒否の右派「ドイツのための選択」勢力拡大

 1810 ドイツ入国を待つ親子IMG_4488.JPG1810 ISに拉致された父親IMG_4490.JPG1810 番組タイトルIMG_4491.JPG1810 バイエルン敗北のCSUIMG_4492 - コピー.JPG
 写真、ドイツ入国待つ一家、ISに捕らえらた父親  番組タイトル、バイエルン州でCSU敗北      
 10月14日に行われたドイツ、バイエルン州の州議会選挙で、与党のキリスト教民主党(CSU)と社会民主党(SPD)が大幅に得票率を減らしたことが報道された(10/16朝日)。CSUは47.7%、68年ぶりの低得票。SPDは20.6%から9.7%に凋落した。代わって得票率を増やしたのは緑の党(9.7から17.5へ)、右派のドイツのための選択は、ゼロから10.2%を獲得した。
 私はこのニュースの直前アレッポから脱出した母親と3人の子供が苦難の末ドイツに難民として入国、ようやく人生の希望を取り戻した、というドキュメンタリーを見たばかりであった。しかし「ドイツのための選択」など右派勢力の予想以上の伸びは難民の排除につながりかねない。
 NHKBSドキュメンタリー「内戦からの旅立ち」(2018年10/4再放送)は、イギリスITNの制作(2016年)。
 この番組はシリアの激戦地アレッポに踏みとどまっていた一家5人(母親ハラ、長男ムハンマド12歳から15歳、長女ヘレン10歳から13歳、次女ファラ7歳から10歳、三女サラ4歳から7歳)が、父親のアドバイスで、トルコの難民キャンプを経て、ドイツに定着するまでの3年間に密着したドキュメンタリーだ。父親はアレッポにとどまり、闘いの道を選んだ。
 一家は受け入れてくれたゴスラー市(ドイツ北西部ニーダーザクセン州の州都)は高齢化による人口減少で難民を歓迎している。折からドイツ政府も難民受け入れを拡大した。市から一人当たり月350ユーロの給付金と家具付きの家を与えられ、4人の子供たちは学校に通い、友達も出来た。
反政府軍の司令官として戦っていた父親は、残念なことに不意にアレッポを襲ったISに捕らえられて行方知れずのままだ。しかし子供たちは未来に挑戦し、ドイツ語を学ぶ毎日だ。
 姉は、ベールを脱いで自由な空気に染まり、長男は母国へ戻る日に備えて、勉強に熱を入れる。そして幼い2人の妹は、ドイツの学校と新しい友達に溶け込む。戦争のない暮らしの中にいる生き生きした4人の子供たちの姿が描かれた。
4人兄弟がドイツに暮らして1年、そのドイツが、難民の受け入れを拒む社会に変わろうとしている。ようやく幸せをつかんだ一家の周辺が、急激に変わりつつあると想像される。
 このドキュメンタリーが制作されてわずか2年。新たな状況のもとに置かれ、変化に直面する難民たち。現状を知ることができる番組を新たに、制作、放送する必要がある。
posted by media watcher at 20:52| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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