2017年08月11日

フランス、ドイツに見る「フェイクニュース」と真実、メディアの対策でフェイク封じ込め

1708 仏紙記者IMG_3718.JPG1708 仏フェイクNIMG_3719.JPG1708 マクロン当選見守る記者IMG_3720.JPG
 写真、1. 仏リベラシオン記者、2. 難民についてのフェイクニュース、3. マクロン当選速報見守る記者たち
 トランプ大統領の誕生に一役買った「フェイクニュース」がフランス大統領選挙にも混乱を持ちこもうとしたが、対抗策が功を奏した。「フェイクニュースを阻止せよ〜真実をめぐる攻防」(BS1,6/24)がそのいきさつを描いた。
 リベラシオン紙は、大統領選に先立ちフェイクニュースに対抗する記者チームを立ち上げた。フェイク発信をリストアップし、ウソ、すりかえ情報に反論する記事を紙面や自社ネットに掲載した。ルモンド紙ではフェイクニュースのデータベースを作成、読者のニュース真偽判別の参考に供した。こうしてフランスでは右派マリーヌ・ルペン候補のフェイク策謀に反撃を加えることに成功した。
 選挙を9月に控えているドイツでも、緊張が走る。2年前メルケル首相が難民収容所を訪れた際、肩を並べて自撮り写真をとった難民の青年がいた。ところがその写真が最近のテロ事件と関連付けられ「首相がテロリスト激励」として、ネットに流され、青年は激しい非難にさらされた。
 ドイツ政府はフェイスブックなどのソーシャルネットに「違法投稿を削除するか、閲覧不可にする」ことを求め、怠れば罰金を科す新法が成立した(7/1)。選挙が迫れば、移民の排除など右派がフェイクニュースを持ち込む可能性がある。しかしドイツの新聞やテレビはヘイトスピーチなど対抗してきた長い歴史を基礎に、万全の対策をとっている。
 日本も無縁ではない状況がある。沖縄の基地反対闘争を誹謗するフェイクニュースがつい最近問題となった。一方、オスプレイ「墜落」を、「不時着」と政府が発表し、沖縄以外の多くの新聞、テレビがそのまま報じた。自衛隊の南スーダン派遣部隊が「戦闘があった」と報告したのに、防衛大臣が「衝突」だと言い張った。政府自身によるフェイクニュースだ。
 最近、民間のジャーナリスト、研究者などによる「ファクトチェックイニシアティブ(FIJ)」が発足した(6/21)。「ファクトチェック」の手法で、偽ニュースに対抗措置をとるメディアも目に付くようになった。読者、視聴者にとって、真実、事実を見分けていく新たな「フェイクニュースリテラシー」が必要だ。(すみいたかお、ジャーナリスト)
 赤旗コラム「波動」8月7日掲載
posted by media watcher at 22:22| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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