2017年03月03日

「間違え受賞」のLa La Land, ハリウッドの黄金時代を現代によみがえらせた。20年代〜50年代のアメリカ文化最盛期へのオマージュがたっぷり仕掛けられている。

 1703 lalaland1imgres.jpg1703 lalaland2images.jpg1703 lalaland IMG_3228.JPG
 映画評 La La Land
 今年のアカデミー賞で“間違え受賞”騒ぎとなった映画「La La Land」を新京極Movixにさっそく見に行った(2/28)。
 久しぶりのハリウッド・ミュージカルだ。題名はハリウッド一体の地域の愛称であり、また「夢の国」という意味もある。映画の冒頭はロサンゼルスのフリーウェイ110号線。自動車の大渋滞で、運転している人々が次々に車を飛び出して歌い始めるシーンが圧巻だ。ここで主人公のセブ(ライアン・ゴズリング)とミア(エマ・ストーン)が出会う。
 ミアが働きながらオーディションを受けているのはワーナー映画スタジオにあるカフェ。演技を極めたいとリアルト劇場に「理由なき反抗」を見に行く。この劇場こそは1925年にオープンして以来、ハリウッドの興亡を見続けた場所だ。
 二人が夢を語り合い、歌い踊るのはハリウッドの町が眼下に広がる「マウント・ハリウッド・ドライブ」。カメラは16分のワンシーン長回しで絶妙なダンスシーンを追う。
 セブがミアに古いジャズの魅力を今の時代によみがえらせたいと熱く語る「ライトハウス・カフェ」は50年代から70年代にかけてのウエストコースト・ジャズの拠点だった。
 注意深く見ると、カーラジオから出る音楽、アパートの中の写真、ふと寄り添う窓辺、あざやかな色彩を組み合わせた衣装、などなどかつてのハリウッド映画、ハリウッド・ミュージカルへのオマージュが満載されている。
 感覚的には「カサブランカ」、「シェルブールの雨傘」、「ニューヨーク・ニューヨーク」などの雰囲気が流れているように私は感じ取った。
 古いジャズを現代によみがえらせたい、演技に、ナレーションにハリウッドを取り戻したい、とこだわるあまり、二人は別の道を歩み、挫折を乗り越え、そして初心を貫くことによって、それぞれに成功を手にし、幻想の中で出会う、というしゃれた結末を迎える。
 久々にハリウッドが黄金の輝きを取り戻したような作品の魅力を満喫した。ミュージカル映画のだいご味もまた、今によみがえったようだ。客席は満杯。若いカップルが多く見受けられた。
 アカデミー賞作品賞は「ムーンライト」だったが、「La La Land」はエマ・ストーンが主演女優賞、デイミアン・チャゼルが監督賞を得た。さらに撮影賞、美術賞、作曲賞、歌曲賞と6部門で栄誉を受けた。

posted by media watcher at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/447553120
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
Media watch.gif

隅井孝雄のメディア・ウォッチブログ