2017年01月21日

危機に立つ言論の自由、メリル・ストリープの苦言、「偽ニュース」脱し、求められる真実の報道への回帰。首相を囲む会食懇談、中止すべきだ。

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 昨今危機に立つ言論の自由、(機関紙協会京滋 宣伝と組織 2017年2月号に掲載された)
 隅井孝雄
 激動の2017年、言論の自由の正念場
ハリウッドの女優メリル・ストリープがゴールデン賞の受賞スピーチで、ドナルド・トランプ氏を批判、「信念を持ち、抗議の怒りの声を上げる報道機関が必要だ、なぜなら報道の自由こそ、われわれの建国者が憲法に定めた原則だからだ」」と述べた(1月8日)。
 アメリカの大統領選挙では多くのメディアが、トランプ氏の当選を予測できなかったと批判された。しかしストーリープの要望に応えるように、選挙後も真実の報道を追求している。
「ニューヨークタイムス」は、大統領選挙が終了後、紙媒体とデジタル媒体の有料購読者が合計で13万2000件増加した。市民、読者もまたインターネットやツイッターの「フェイク(偽りの)ニュース」、から離れ、真実の報道に回帰している。
 報道の独立は民主主義の基礎
トランプ大統領は就任前の記者会見(1/1)で「CNNは偽ニュースだ」と非難し、記者の質問を拒否した。ライバルである保守系Foxニュースのキャスターは「CNNは報道の規範に従っている。ジャーナリストは次期大統領による誹謗中傷に屈してはならない」と番組で支持した。メディアの基本精神は貫かれて抜かれている。
言論の自由の基本は、権力からの独立である。
 ヨーロッパの主要メディア(19ヵ国19機関)もアメリカと同じ原則を堅持している。2009年に調印した「EU報道憲章」は冒頭次のように規定している。
「報道の自由は民主主義社会に欠かせない。すべてのメディアの独立性は守られる。それを妨げる立法は制定してはいけない」。
 首相とメディアの会食懇談、やめるべき
 日本はどうか。政府、与党は報道番組の出演者や街頭インタビューインタビューに「公平、公正な発言」を要求、三人のキャスターを退任させた。その上、政府に従わない番組を放送すれば、放送免許を取り上げると発言した。
 報道の独立性を失わせる、首相との会食懇談をメディアはやめるべきだ。報道介入は受け入れず、抗議することが必要だ。新聞、テレビの一部に優れた報道もみられなくはないが、このままでは良質な報道は絶滅が危惧される。
 秘密保護法、安全保障法、カジノ法など政治的争点について、国民の大多数の反対にもかかわらず、政府、与党の強行が続いている。メディアは一応の批判を述べるだけで、権力と正面から戦うことがない。世界の重要な動きを的確にとらえて、政治や社会の進むべき方向を示すこともない。
 インターネットメディアが喧伝されているが、ニュースをランクつけるだけ。その上、ネット上に「フェイク(偽)ニュース」が横行だ。
 注目される機関紙パワー
 私は機関紙協会加盟団体の新聞のコンクールに出席して、その活発なメディア力に感銘をうけた。既存メディアやネットにないパワーを持っているからだ。2000種類700万部が発行されている、
 機関紙協会は戦後1947年に設立された。「戦争と虚偽の宣伝とたたかい、真実を守りぬく」、「平和と独立、生活と権利を守る民主的言論を育成、強化する」、というスローガンを今でも掲げている。
日本の新聞放送はもう一度、このスローガンに立ち戻ってほしい
posted by media watcher at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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