2016年08月06日

テロに狙にhわれる日本、安田淳平さんの拘束とバングラデシュ日本人7人殺害事件を分析

 毎日新聞(8/1)によると日本人7人が殺害されたバングラデシュのテロ事件の犯人らがIS(イスラム国)に忠誠を誓う過激派組織ネオJMBに所属していた、と報じた。私は月刊誌「宣伝と組織8月号」(8/1発刊)で、日本人が被害者となるテロ事件を分析、日本、日本人が狙われていると解説した。以下の記事をお読みください。

 テロに狙われる日本
 日本人がテロに狙われる事件が相次いでいる。昨年来シリアに取材に入ろうとしたジャーナリストがテログルーに拘束され、安否が気付かわれいる中、7月初旬バングラデシュで日本人が多数殺害された。巻き添えではなく、日本人であることが意識されている。

 安田さん、ヌスラ戦線が拘束か
 2015年6月トルコからシリアに入ったジャーナリスト安田淳平さんの消息が途絶えた。3月16日インターネット上に、安田さん自身が英語で語る動画が投稿された。そしてヌスラ戦線というアルカイダ系の武装グループが拘束していることがわかった。
 さらに5月29日「助けてください、これが最後のチャンスです」と日本語で書いた紙を持つ安田さんの画像が投稿された。日本政府は「身代金の要求には応じない」(菅官房長官)との考えを強調している(朝日新聞3/18)。ジャーナリスト常岡浩介さんら友人グループによる救援活動により、身代金なしの解放が進みかけていたが、二転三転、ヌスラ戦線は「短期間で解放交渉に応じなければ安田さんをIS(イスラム国)に渡すと脅迫している」と共同通信が伝えた(5/30)。

 ダッカ人質立てこもりで。日本人7人が殺害される
 7月1日、バングラデシュの首都ダッカの高級レストランで過激派が20人(イタリア人9人、日本人7人の外国人を含む)を殺害した。これまでにない多数の日本人の命を奪ったテロは我が国への衝撃となった。事件後ISが犯行声明を出したが、犯人はジャマトゥル・ムジャヒジン(JMB)という組織に所属していると現地警察が発表している。救出された人々の話では犯人は日本人を選別したという。
 バングラデシュには多くのNPOが派遣され、日本も道路、鉄道インフラ整備など援助を行っている。縫製業が盛んで、ユニクロ、YKK、東レなどが進出、親日的な雰囲気も強い。
 だが労働者の賃金は月123ドル。途上国でも最低で、中国の1/5、インドの1/3にとどまる。過激派は矛先を経済進出をすすめる日本など先進国に向けている。昨年10月北部のラングプールで農業指導に当たっていた星邦男さんを殺害した犯人は今回の事件の犯人と同一人物が含まれているという(朝日新聞7/7)。
 
 有志連合の空爆下、日本も敵の一員?
 中東では米主導の有志連合がIS拠点を激しく空爆している。アサド政権を相手にした和平交渉は進展していない。ISの支配地域は縮小しているが、中東の難民は拡大し、世界各地にテロが拡散している。過激派テロリストの間では、日本が有志連合の一員で、攻撃の一翼を担っているという認識が広がった。
 もともと中東でもアジアのイスラム地域でも、日本人は好意的に迎えられていたのだが、2015年1月、カイロを訪問した安倍晋三首相の有志連合支援のテレビ演説が分岐点となった。今や日本人は世界のどこにいようと標的とされる可能性がある。
 しかし、人道支援、平和維持、経済支援などのために世界各地で努力している日本の活動は、中断することなく続けていかなければならないだろう。


posted by media watcher at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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