2016年05月09日

安倍政権の激しさを増すメディア介入は,憲法改変への世論づくりとリンクしている。

 以下は、5月3日、京都円山公園音楽堂で開かれた「5.3憲法集会in Kyoto〜生かそう憲法、守ろう9条」(憲法九条の会京都主催)の席上でのリレートークで私が行った報告です。隅井孝雄
 
 憲法集会にお集まりの皆さま 
 隅井孝雄です。日本ジャーナリスと会議と京都ジャーナリスト9条の会を代表してご報告を申し上げます。
 報道でご存じのことと思います。4月21日パリを本部とする「国境なき記者団Journalists without Border」 が世界の報道の自由度ランキングを発表しました.日本は180ヵ国,地域中72位でした。5~6年前は10位前後に、メディア先進国といわれていたことを思うと、見るも無惨です。国連人権理事会の特別調査でも「日本の報道、言論の自由は危機にある」,と批判されました。

 2014年12月の秘密保護法の強行採決がランキング下落の大きなきっかけになりました。政府の秘密を追求しようとすれば、記者、ジャーナリストは刑罰に処せせられるという法律でしたから世界がびっくりしました。
 その後、従軍慰安婦を最初に報じた記者とその家族は右翼が脅迫を受けました。安倍首相から送り込まれた籾井勝人氏がNHK会長になりました。「政府が右ということを左とは言わない」と発言、NHKニュースが大きく変質しました。沖縄の新聞をつぶせと言う発言が自民党の会議で飛び出しました。街頭インタビューやコメンテーターの批判的発言を自粛することを求める文書がテレビ局に送られました。信頼出来る3人のテレビキャスター、国谷裕子さん、古舘伊知郎さん、岸井しげたださんがテレビから一斉に姿を消しました。国会では、放送やコミュニケーション担当の高市総務大臣が「政府の意向に反する報道を繰り返せば放送免許を取り上げる」と発言しました。こうした状況は海外でも報じられ、世界のメディア関係者を驚かせました。

 なぜ安倍政権は執拗に新聞、放送に介入を繰り返すのでしょう。
 私達は第二次大戦を体験しました。私も焼け残った東京で小学校に通い、ユニセフの給食で命をつなぎました。この会場にお集まりの皆さんはもちろん、皆さんの父さん、母さん、おじちゃん、おばちゃん、おじいちゃん、おばあちゃんは、戦争は2度としないと決めています。1947年昭和22年5月3日に新しい憲法ができて,戦争放棄を宣言した時に声をあげて歓迎しました。マスコミも倫理綱領などで、世界平和に貢献する責務を掲げています。
 5月1日の京都新聞の調査によると「安倍政権下での憲法改悪反対」が56%に達しています。読売新聞の世論調査でも改憲反対が50%を占めました。朝日新聞の9条堅持の世論は68%にも達しています。平和憲法擁護は日本国民の強い意志です。
 憲法の改正をめざす安倍内閣は、新聞放送を、言いなりになる存在に変えて、憲法9条などの平和主義を捨て去るようしむけ、世論を変えようとしているのではないでしょうか。
 秘密保護法、集団的自衛権、安全保障法案。一連のジャーナリズムへの介入は、憲法変えるという目的をめざしての一体の動きだと私は思います。

 新聞、放送の内部の状況は日々厳しさを増していますが、私達は権力からの圧迫に屈することはありません。私達は戦後から一貫して戦争のためペンとカメラを2度ととらないと誓っています。皆さんと手を携えて、マスメディアへの介入を跳ね返し、言論の自由を守り、平和憲法を守ろうではありませんか。
posted by media watcher at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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