2016年04月23日

番組批評「刑事フォイル」(NHK BSプレミアム,2月28日,3月6日、前後編放送、赤旗ラジオテレビ欄 3月25日掲載、隅井孝雄

 番組批評「刑事フォイル」(NHK BSプレミアム,2月28日,3月6日、前後編放送)
 以下の記事は赤旗ラジオテレビ欄 3月25日に掲載された。 

 NHKBSプレミアムのドラマ「刑事フォイル」(毎週月曜午後9時)が静かな人気を呼んでいたのだが今月で終了する。残念だ。「名探偵ポアロ」などで知られるミステリーの名手アンソニー・ホロビッツの脚本で、英民放テレビITVで放送された作品だ。英国の放送では戦後まで描いていた。
 イギリス南部、ドーバー海峡をのぞむ辺鄙な田舎町ヘイスティングズで刑事として犯罪捜査に当たるフォイル刑事が主人公。原題は「Foyle’s War」、第二次大戦中の1940年代を背景に、人々暮らしと事件を歴年で描く読み切りミステリーだ。
 今回紹介する「侵略」(前後編2/28,3/6)は1942年、真珠湾攻撃を契機に参戦したアメリカ軍が町にやってきて起きる波紋を描いた。若者たちが徴兵され、さびしかった町は、米兵の姿に活気づく。だが彼らの傍若無人さに困惑があり、米兵もイギリス風に生活に戸惑いがある。土地を飛行場用地に奪われる農場主は怒りを抑えられない。地元住民に溶け込もうと米軍はダンスパーティーを開く。そこで一人の村娘が殺される事件が起きた。基地の捜査権を主張する米軍を押さえて、刑事フォイルが犯人捜しに乗り出す。
 英国の田舎町の人々の生活、風習の珍しさにとともに、第二次大戦中であることが興味をそそる。食糧不足、恋人の徴兵や戦死、いつ独軍が上陸するかも知れない中、フォイルはもちろん人々も矜持を失わず戦時を生き抜く。わたし自身も疎開の体験を思った。
 ユニークな時代背景の英国ミステリーだが、複数の事件を立体的に結びながら犯人を絞り込んでいく手法は見事だ。(すみいたかお ジャーナリスト)
posted by media watcher at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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