2015年10月06日

海外のマスメディアは安保法制反対運動をどう報じたか、若者、女性の行動参加を新しい動きとして注目している

 この記事は機関紙協会京滋支部発行の「宣伝と組織」2015年10月号に掲載された。
 国民の8割が反対
 3月30日、安保法制、自衛隊の海外派兵、米軍との軍事行動参加などに反対する国民的大集会が開かれた。戦後の歴史に類を見ない規模だ。安倍政権の12本にのぼる一連の安保関連法について首相は「決めるときは決める」と主張している。しかしどの世論調査でも反対が60%以上、今国会での採決には問題ありが80%を超える。国民大行動をメディアが大きく報道したのは当然だ。ところが小さくしか報道しなかったメディアもある。
 日本最大のメディアの一つであるNHKは30日の国会前の12万人、全国各地で300ヵ所、100万人というかつてない市民の行動を、夜7時のニュースで第三項目5分間、しかもデモ集会は2分30秒、残りは政府与党の考えを伝えるニュースだった。またほとんどの全国紙、地方紙が第一面、写真付きで市民の抗議を伝えたのに、読売新聞、産経新聞は社会面で伝えるのに止まった。

 若者や母親が立ち上がった
 海外のメディアは30日から31日にかけて、日本の市民の動きを注目し、大きなニュースとして報道した。私が欠かさず視聴している英国BBCテレビの国際ニュースは次のように報じた。
 「雨の中、数十万人もの市民が街頭に繰り出し、平和憲法を守ろう、安倍首相は退陣せよとの叫びをあげた。日本の市民がこれほど大量に声をあげるのは今までになかったことだ。夏の初めから続いている一連の行動は若者、学生が平和憲法を守ろうと立ち上がり、デモ、集会をリードしているところに大きな特徴がある。若者はこれまで政治的に無関心だとみられていたが、今や沈黙を拒否している」。

 世界中が注目している
 「日本憲法の平和主義を守るため、若者や女性のリードで市民がたち上がっている」という見方は世界共通している。ニューヨークタイムス始め世界の主要紙を写真付きで飾ったAP通信の記事はつぎのように語る。
 「母親が片方で子供の手を、もう一方の手で反戦のプラカードを持って立つ。学生が安倍首相の防衛政策を批判するスローガンをドラムビートに合わせて叫ぶ。日本で抗議デモといえば今までは労働組合か、高齢の平和主義者が組織していた。それが変わった。今まで経験したことのない市民の行動だ」。

 願いは共通
 このような報道は世界にひろがった。「このままでは4歳の我が子に説明できない、とその女性はいった。国会の前で安保法案に抗議する十数万のデモが行われた」(ドイツ国際テレビ)、「軍拡の動きに対する大規模な抗議行動だ」(ユーロニュース)、「戦後70年、保守党は再び海外で戦おうとするのか」(中東テレビ、アルジャジーラ)、「12万人が国会を包囲し戦争法案の廃案を求めている」(中国新京報)、「平和国家としての日本をなくせない。危機感から市民は街頭に出た」(韓国MBS放送) 。
 これらの記事は日本の平和主義を守るための市民の行動を応援するかのようだ。安倍内閣の推進する安保法案、海外派兵の容認に対し、世界の人々がその危険性を共通して認識し、日本の民衆の立ち上がりを賞賛して報道しているように私には思える。(すみいたかお)

posted by media watcher at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
Media watch.gif

隅井孝雄のメディア・ウォッチブログ