2015年06月19日

大阪都構想否決、その政治的影響、波及効果を討論、広原盛明氏が講演、安倍改憲構想に打撃、解釈改憲多用されるか。

 以下の記事は5月23日に「京都ジャーナリスト9条の会」が開催した講演会の報告記事です。
 ジャーナリスト会議機関紙「ジャーナリスト687号」、2015年6月25日に掲載されました

 大阪都構想否決、その政治的影響、波及効果を討論、広原盛明氏が講演
           京都ジャーナリスト9条の会 5月23日

 大阪市を解体することの是非を問う5月17日の住民投票は、僅差で解体反対派が勝利した。この結果、橋下大阪市長は12月の任期満了で退任する意向を表明した。わずか1万票の差だったとはいえ、大阪だけではなく、国の政治の流れを変えるものとして注目される。
 京都ジャーナリスト9条の会では、5月23日、講師に広原盛明氏(京都府立大学元学長)を招いて、住民投票の結果がもたらす影響、波及効果について、検討し、討論する集会を開催した。
 広原氏は、かねてから大阪都構想と大阪維新の会の危険性を鋭く指摘、雑誌論文やネット記事で論陣を張るとともに、都構想反対陣営の演説会でも大阪市民に直接語りかけるなど、運動の先頭に立ってきた。
以下、広原氏の講演と引き続く討論の要約である。

 失敗した「改憲国民投票」リハーサル
 大阪都構想はもともと、関西広域圏を一体化して大阪を州都にするという考えから始まった。しかし近畿圏の知事会の賛同を得られず、また大阪府内の各都市の賛同もなく、橋下市長は大阪市の解体に方向転換をはかったものであった。橋下構想は大阪を国際都市化するという夢をふくらませて一時的旋風を巻き起こしたものの、大阪市民の合意もなく、二重行政の解消という矮小化されたものとなり失速したと言える。
 橋下市長は、一度否決された住民投票を、安部/菅/公明の策謀で復活させた。住民投票という鳴り物入りのキャンペーンで、橋下市政の幾多の失政をめくらましするとともに、重要施策の承認を市民に迫るという意味で「改憲国民投票」のリハーサルの役割を担うことになった。その意味で今回の敗北により、改憲推進派は予想外の打撃を受けたことになる。
 今回のように一種の国民戦線が結成されれば、安部自民の改憲指向を打ち破ることができることを、事実をもって示したといえるだろう。

 市民間の新しい連帯、政治の流れ、変えるか?
 自共の今回の共闘態勢には違和感なく、連帯感が形成されるという特殊な政治空間を生み出した。今後の政治の動向に新しい変化を生むことが予想される。今回の投票では36万の期日前投票があったが、そこでは予想を超えて都構想拒否票が投じられたのも、今回の特徴であった。
 もう一つの特徴は、大企業が橋下政治に違和感を持ち、支持に回らなかったことだ。また年金者組合が反橋下だったことも都構想否決の原動力になったとみられる。
都構想否決、橋下退陣、維新衰退は、安部首相の改憲構想に打撃を与えた。しばらくは解釈改憲の政策が多用されるであろう。



posted by media watcher at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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