2015年04月06日

18歳以上に選挙権、今国会で成立か、実施は来年7月の参議院議員選挙? 少年法は20歳維持が有力

 18歳以上に選挙権、今国会で成立か、実施は来年7月の参議院議員選挙? 少年法は20歳維持が有力
 
 来年参院選から高校3年生も投票できる?
 18歳で選挙権が生じる公職選挙法改正案が国会に提出された(2/6)。与野党6党が一致しているので、今国会での成立はほぼ確実、早ければ来年の参議院議員選挙から実施されるとみられる。
 選挙権18歳以上は176ヵ国、地域に達する、世界の趨勢だ。オーストリアはさらに低く、16歳選挙権。ドイツ、ノルウエー、スイス、イギリスでは16歳に下げることが検討されている。20歳、21歳以上は、台湾、チュニジア、クェート、などきわめて少数である。
 18歳選挙権の規程を含む国民投票法は正確には「日本国憲法の改正手続きに関する法律」という。投票年齢の引き下げは長年望まれていた。特に自民党など憲法改正を主張する勢力にとっては、この法案はある意味で「渡りに船」だ。つまり憲法改正のハードルを一つ超えたこと意味すると歓迎している。

 どうする若者政治教育
 18才選挙権では一部大学生はもとより、一部高校3年が含まれる。若者は政治的関心が
薄い、社会問題に未熟だ、として危惧する意見があるが、欧米の例を見る限り若者の政治への関心が選挙権を与えることで高まっている。(TRMティーンズ・ライト・ムーブメントの調査による)。
 日本政府は投票法に関連して政治の仕組みなどの授業を中学、高校で強化しようとしている。しかし近代史について自民党などが教科書の書き換えを推進していることから、政治意識の右傾化を警戒する声もある。そうかと思うと、「一部教師が立憲主義などという名目で偏向授業する恐れがある」(産経新聞2/7)という正反対の意見もある。

 少年法改正、実名報道をめぐる論議
 現行民法第4条は20歳以上を成年としているが、それも変更することになる。しかし未成年に関する各種の法律が191、政令40、府令、省令77、計308本ある。一朝一夕にすべてを変更できない上、18歳にすることで問題が起きる法律もある。
 ローン契約、サラ金年齢、ギャンブル券購入年齢を18歳にするのは問題がある。飲酒喫煙の年齢制限は変更しないのが大勢になっている。中でも論議になっているのは、少年法だ。
 現行少年法は20歳未満を少年としているが、犯罪に関しては18歳以上は家庭裁判所が認めれば成人と同じ刑罰を科することが出来る。また16歳、17歳は、死刑を無期刑に、無期刑を20年と減ずること、14歳、15歳は刑事裁判の対象外とすることが決められているため、変更の必要はないと見られる。
 また日本弁護士連合会は選挙権が18歳以上になっても、18、19歳には社会的な保護、教育が必要だとして、少年法の成年20歳を変更しないよう声明を出した(2014年10月)。
 特に問題となるのは少年犯罪の「実名報道禁止」の規程だ。メディアの報道ではほとんどの新聞テレビが実名報道を控えているが、一部週刊誌は以前から異論を唱え顔写真や実名をしばしば掲載している。最近起きた川崎の中1少年殺害事件の主犯青年は18歳だが、「週刊新潮」は残忍な犯罪だとしてあえて写真実名を挙げその人物像を詳しく報じた。この問題は尾を引くものとみられる。
 
posted by media watcher at 16:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
Media watch.gif

隅井孝雄のメディア・ウォッチブログ