2014年12月08日

沖縄知事選開票、3時間特番、TBS-BS報道部健闘、他局は一切報道なし

 以下の記事は赤旗ラジオテレビ面コラム「波動」(12月7日日曜日)に掲載された。

 沖縄の新聞、放送と本土のメディアには温度の違いがあるとよく言われる。特に米軍基地の問題や首長選挙の報道ではその傾向が著しい。11月16日に行われた沖縄知事選挙でも同様だった。日曜日はNHKも民放も夜の時間帯にニュース番組が全く組まれていないため、ドラマ、バラエティーなど娯楽番組一辺倒。ところが星の数ほどあるテレビ局の中でたった一局、BS-TBSだけが「沖縄知事選3時間スペシャル」(週刊TBSーBS報道部)を編成し、知事選挙の結末を詳細に全国放送で伝えたことは注目に値する。
 翁長雄志氏の当選確実が早かったため、開票速報以外に、候補者や支持者のインタビュー、辺野古基地建設問題についての再点検、選挙にかけた沖縄の人々の心、アメリカはどう出るか、スタジオの話しを交え、広範な取材、レポートを行った。現地を担当した松原耕二記者は翌週も翁長氏への長時間インタビューを行っている。
 この番組の中で当選した翁長氏が「沖縄アイデンティティーを掲げ、県民の思いの先頭に立つ」と語った言葉に、最近心に残った二つのテレビ番組を思い出した。「遙かなる琉球王国」(歴史秘話ヒストリア9月3日), 「島言葉(シマクトゥバ)の楽園」(ETV特集10月4日)だ。「遙かなる…」はかつて中国との交易で繁栄した琉球王国のしたたかな外交政策を描いている。軍事力を持たぬこの国だが、ペリー提督が交渉をあきらめ琉球国をを去ったというエピソードがある。清国に沖縄の一部の島を分断することを断念させた経緯もある、と番組は描く。
 「島言葉・・」は国頭、那覇、宮古、八重山、与那国に残る言語が、方言ではなく、独自の歴史を持っていることを描いた。2009年にユネスコが「危機言語」に指定したころから保存の動きが進んでいる。今は消滅した古語が島々に渡り、11世紀頃、65言語グループが育ったという。琉球王国は那覇の言葉だったが、それ以外の地方語を禁じなかったため、今に残るのだそうだ。
 沖縄のアイデンティティー=「一つの心」は確かに沖縄の歴史に受け継がれ、地に根を張ってひろがっていることを実感させる。(すみいたかお)
posted by media watcher at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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