2013年10月01日

藤原紀香もブログで反対、「特定秘密保護法」は軍事国家への一歩

以下の記事は「宣伝と組織」(日本機関紙協会京滋支部) 2013年10月号 隅井孝雄のマスコミ時評、に掲載された。
女優の藤原紀香さんのブログ(9.13FaceBook)がネット上で話題になっている。「もし国に隠したい問題があって、それが適用されれば、私たちには知るべき術もなく、真実をネットなどに書いた人が罰せられる・・・なんて恐ろしいことになることも考えられ、不安です」。そして彼女は「秘密保護法についてのパブリックコメントに意見を投稿しよう」とブログ読者に呼びかけた。ブログにはフォローがずらりと並ぶ。(9.15, Huffington Post)

情報漏らしたもの、”不正に入手”したもの、懲役10年
安倍内閣は9月3日「特定秘密保護法案」の概要を発表、秋の臨時国会に提出する方針を明らかにした。機密を漏らした公務員への罰則強化のための法案だというのが政府の説明だが、知る権利や報道の自由を侵害する重大な条項が盛り込まれている。「政府が恣意的に情報統制を敷く恐れがあり,軍事国家のへの入り口になる」(9月13日東京新聞)など批判する意見が強く出されている。
法案は,防衛、外交,安全への脅威、テロ活動など、4分野で指定された「特定秘密」情報を対象にする。情報を漏らした公務員や不正に「特定秘密」を取得したものを最長懲役10年の処罰を課す。また情報取得の未遂、共謀、教唆、煽動したものも処罰の対象にすると明記している。
「特定秘密」の指定はその時の政府、与党の自由裁量で決められ,何が「特定秘密」なのかも秘密にされる。ジャーナリストの取材がすべて不可能になるほか、市民運動の調査活動も対象になる。また国会で行う審議や調査も「特定秘密」に指定された場合、議員が処罰の対象になる。「政府は重要な情報を隠すことが出来る、原発についても、”公表するとテロの危険がある”と国民に伏せることもあり得る」(9.13東京新聞)という指摘もある。

アメリカに"日本から機密漏れない"と言いたい,言論、報道の自由どこへ・・・
秘密保護法は2010年第一次安倍内閣が策定した「国家安全保障機能強化」の報告書が出発点となった。その後政権が変わっても官僚の検討会が続き、2012年には「秘密保全有識者会議」報告書が出た。
今回自民党が急遽「秘密保護法」を出してきた背景には秋の臨時国会で審議を計画している「国家安全保障会議の設置」、「集団的自衛権」とセットにしたいからだ。アメリカでNSCと呼ばれるこの組織は、国防、外交情報を一括管理しているほか、市民、外国人、外国政府の動きも秘密裏に情報収集している。最近NSC職員エドワード・スノーデンが違法な電話、ネット盗聴を暴露、国際的な大問題になった。安倍内閣は日本の安全保障会議が米NSCと連動することを念頭に、「日本からの機密が漏れることはない」という証として「特定秘密保護法」の制定を急いでいると見られる。

今回の「秘密保護法案」については、特定秘密の範囲が曖昧であること、取材や報道の自由を侵害するものであることなどから、主要各紙が反対している。
世論の批判の広がりを恐れた自民党は9月18日になって急に「知る権利と報道の自由などの基本的人権は侵害しない」という趣旨の文章を加えると言い始めた。
しかしそれによって「秘密保護法案」の本質は変わらない。軍事国家の第一歩となりかねない危険な法案は、世論を結集して葬る必要がある。

posted by media watcher at 19:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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