2013年09月03日

政治とメディア、日米さまざま…… アメリカ共和党、CNN,NBSと対決姿勢 日本では産経、読売が改憲推進の旗振り

アメリカで共和党とテレビ局のきしみ広がる
アメリカで共和党がCNNとNBCに対して、次期の米大統領予備選候でのテレビ討論には協力しないと通告した。ヒラリー・クリントンを主人公にした作品をCNNはドキュメンタリー、NBCは伝記ミニドラマで放送を計画している。彼女が2016年の大統領選に出馬するのではないかという観測があり、共和党は「CNNとNBCは民主党の宣伝をしている」と攻撃している。共和党はこれまでにも基幹メディアはリベラル(左翼的)よりだと見てきたが果たして実態はどうなのだろうか。
アメリカでは大統領選挙の際、新聞が社説で支持候補を打ち出すため、「アメリカは政党ごとに系列化されている」見られがちだ。しかし主要メディアは新聞放送問わず、公正で客観的な報道、権力の監視という二つの機能を重視している。ところがイラク戦争に際して熱烈にブッシュ大統領を支援するメディアが現れた。24時間ニュースの「Fox ニュース」とラッシュ・リンボウなどのパーソナリティーが右翼的な言動を売り物にする「トークラジオ」である。好戦的な報道で、視聴率を上げて影響力を行使し、今も勢いがある。
大統領選は3年後の2016年11月。民主党ではジョージ・バイデン副大統領とヒラリー・クリントンの名が出ている。しかし共和党はまだ誰も下馬評に上がる人物はいない。いずれにせよ、本選までは言論表現の自由をアメリカのテレビは謳歌するだろう。

日本、政財界直結新聞が改憲推進
第二次大戦後、日本のメディアは言論表現の自由と平和擁護をかかげた積極的は報道姿勢をとった。客観報道、公正報道が主流だ。しかし1958年一つの転機が訪れた。この時代米軍基地反対運動、安保反対運動などの大衆運動が高揚、社会党など左派の躍進などに危機感を抱いた財界が、新聞やテレビを直接手中に収め、日本のマスコミ報道を是正しようと図った。
この年財界は経営不振だった産経新聞を買収し、経団連理事(国策パルプ社長)の水野成夫を社長にすえる一方、翌1959年開局したフジテレビも財界テレビとして鹿内信隆(日経連専務理事)が乗り込んだ。今に至るフジサンケイグループの誕生である。産経はその後保守的論調の「正論路線」を一貫して推進している。
読売新聞は元々、警察官僚出身で初代科学技術庁長官になった正力松太郎がオーナーの新聞社だったが、紙面で政界の指南役を務めるようになったのは、政治記者出身の渡辺恒雄(現読売グループ会長)が取締役論説委員長になった1981年以降である。
2007年11月に、当時の福田康夫総理、自民党総裁、と小澤一郎民主党代表が大連立構想で合意したという報道が世間に衝撃を与えた。このとき舞台裏で会談のお膳立てしたのが渡辺だと言われている。
読売新聞は1994年に憲法改正試案、2004年改訂版を発表。産経新聞も今年4月に憲法草案を発表した。両紙とも紙面で憲法改正を大々的にキャンペーン、シンポジウムなども開催し、自民党の憲法改正案への地ならし役になっている。
しかし読売と産経は憲法改正問題に限って言えば孤立している。日本のメディアは西以外の新聞もテレビもほとんど自民党と安倍首相の言動に危惧を抱き、特に96条改正には地方紙も含めてほとんどが反対の論調を掲載した。

posted by media watcher at 12:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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