2013年08月28日

ハリウッド映画の中国進出、ウインウインで映画米中接近急進展

興業収益配分25%で支払い合意
ハリウッドはIron man 3(ディズニー)などヒット作品の興行料支払いについて中国側と合意に達した、と8月14日ハリウッドレポーター、BBCニュースなどが報じた。メディアは、米中間のこの動きを、米中接近の一つの象徴として捉えていると見られる。
この問題は中国政府が今までの消費税(Value Add Tax)に加えて2% の国際新税を課すとしたことが発端となった。米中間では映画の興行収入の25%を支払う契約があるが中国映画輸入配給機構(China Film Group)は支払いにあたってこの2%分を引いて支払うとハリウッドに通告、アメリカ側がそれを拒否したことから中国の映画配給会社は昨年2012年10月から興業収益のアメリカ支払い分を凍結していた。Ironman 3, Sky Fall, Man of Steelなど金額は2億ドルに上るという。
ところがこのほどこの紛争に中国政府が介入、ハリウッドに対して全額支払うよう中国映画配給機構CFGに命じたため、急転直下解決に至った。
 アメリカ映画協会によると中国でのアメリカ映画の観客は急増している。2012年は前年比36%増、27億ドル、2013年は30億ドルを大きく超えるものと見られている。
アメリカと中国は2012年の貿易交渉でアメリカ映画の輸入制限を緩和、これまで年間20本だったものを年間34本までとした。また同時にハリウッドの取り分をこれまでは13%〜18%であったが一律25%とした。実はこの協定は2012年訪米した当時副主席の習近平がバイデン副大統領との会談で決めものだ。習近平は、中国民衆がアメリカ映画を好んでいることをよく知っており、自身もアメリカ映画の大ファンだ。
今回の紛争終結には習近平主席の直々の意向が働いたと見られている。

 中国内ロケシーン多用、中国上演版に付加
 一方ハリウッドリポーターの報道によると中国政府は外国映画会社が中国内でロケする際の検閲を緩和することになった。これまでは撮影台本の提出が必要だったが、今後はサマリーで良いということになったと言う。
これはハリウッドのとっては歓迎すべきニュースだ。というのは中国でヒットさせるため大作映画の制作の際、中国向けに中国の俳優を起用するとか、中国国内撮影シーンを挿入することが頻繁に行われるようになったからだ。例えば、ディズニー映画Iron Man3では中国向けのキャラクターを追加し、中国上映版ではそのために北京ロケしてストーリーの変更を行った。思惑は見事にあたり、中国では第一週週末だけで6500万ドルという記録的興行収入をあげた。
2013年1月に公開されたSF映画「ルーパー」(ジョセフ・ゴードン-レヴィット、ブルース・ウイルス)も中国のDMGエンターテインメント社が制作参加、上海での撮影したスペシャルカットが中国上映版にたっぷり盛り込まれた。
ハリウッドと中国の映画制作、上映でのウインウイン関係は拡大の一途をたどっている。
写真は中国で大ヒットのIronman

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http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-23693498
posted by media watcher at 12:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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