2013年01月05日

多くの政党林立したが・・・。選択し狭めたテレビの選挙報道、安易な電話調査をしかる (12月24日)

以下の記事は12月24日分「しんぶん赤旗」ラジオテレビ面のコラム「波動」に掲載された。

NHKのニュースが選挙前、「野田総理大臣か、自民党総裁のどちらが次期総理にふさわしいか」という調査結果を二度にわたって報道したのには驚かされた。多様な選択肢のある選挙だったのに、それを狭めるものだったからだ。私自身別のメディアから電話を受けたが、「野田、安部、石原」の誰が?と問われた。二大政党あるいは+第三極という構造に大手メディアがとらわれていたといえるだろう。
NHKの場合、解散直後の11月19日と公示直前の12月3日の両日電話調査結果を「ニュースウオッチ9」で報道した。客観的というが、自公大幅増、民主凋落、第三極伸張という流れを形成する役割を果たしたことは否めない。回答した人数は19日分が1291人(対象者の65%)、12月3日分が2678人(対象者の66%)に過ぎない。調査対象のバランスもとれていない安易な電話調査はつつしむべきではなかっただろうか。
今回の選挙にあたって、メディアに関心を持つ複数の市民組織が、NHK、民放の選挙報道に対する意見書を出た。「すべての党派の主張について公正、平等、正確に報道して欲しい、重要な争点について分析、解説する番組を組んで欲しい」など当然といえる要望だ。民放のメインニュースにはそれなりの工夫の跡が見られたと思う。日本テレビ系の「News ZERO」は、公示後に各党の代表者を招いてのキャスターの一対一のインタビューを連続放送、見応えがあった。テレビ朝日系の「報道ステーション」では沖縄、憲法、外交、年金、TPP、核のゴミ、などの特集が2週にわたって組まれ、掘り下げた情報を伝えた。
精彩を欠いたのはNHKニュースだった。11月29日に開かれた日本記者クラブの党首討論のハイライトを「第三極の主役たちが注目される」というコメント付で報道。それ以降争点の特集がなく、その日その日の政局の動きを追うに止まった。
選挙の翌朝イギリスBBCが、「日本の政治、急激に右旋回」と伝えていた。アジアは不安定さを増したという海外論評もあった。日本の報道ではほとんどふれられることがなかったが、それは国際社会の共通な見方であることを心に銘じるべきではないか。
posted by media watcher at 16:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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