2006年10月30日

お騒がせユーチューブ(YouTube)、日本のテレビ映像など3万本を削除

 隅井孝雄のメディアウオッチ No. 06-29(通算135)
お騒がせユーチューブ(YouTube)、日本のテレビ映像など3万本を削除
 10/30/06
 「日本の映像エンターテインメントグループの要請を受けてユーチューブ(YouTube)がおよそ3万の映像ファイルを削除した」という記事を1021日のニューヨークタイムスが掲載した。
 削除されたのは日本のテレビ番組などから無断でコピーされた映像を貼り付けたアマチュアビデオ29549本。日本の映像権利者23団体はYouTubeに対して今後は違法素材を投稿の時点で削除するよう求めている。
 YouTubeはアメリカでは違法コピー素材を自動削除するスクリーニングにシステムを導入する一方CBSNBCMTV、ユニバーサル音楽、ワーナー音楽、ソニーBMG音楽など大手との間でライセンス契約を結んでいる。
 動画投稿サイトであるYouTube上に日本のテレビ番組のコピーガ大量に掲載されているという情報がテレビ局の視聴者窓口に寄せられ始めたのは今年5月の連休明けからだった。それからというものテレビ局は一本一本削除要請のメールをYouTubeに送るという果てしない手作業に追われることになった。最大の被害者はテレビ局だが調べてみると映画や音楽ビデオなどもあることがわかり著作権23団体が連合して対策を検討してきた。
 ユーチューブ違法コピー退治の共同行動週間の10月第一週、この時点での違法クリップをリストアップしてYouTubeに一斉削除を申し入れた。その数が29549本であったというわけだ。
 日本からのYouTube投稿は10月以降も幾何級数的に増えている。グーグルが買収したというニュースが広がったためである。しかし日本ではまだまだアニメやビデオ映像を自前で制作し、コンピューター処理する能力が低く、勢いテレビ番組などありものの映像を失敬して張り付け、それにコメントや写真などを付け加えるものが多いという。またテレビ映像の中には24時間テレビのマラソン中継でスタッフが通行人を恫喝する瞬間などテレビ局の不始末を告発するようなものもあったことが警戒感を強めたという側面もある。
 YouTubeのような映像サイトは増殖を続けている。ヨーロッパのDailyMotionも今後猛威を振るいそうだ。
 日本の一般市民が、コンピューターの映像処理能力を高め、自分で作って自分で発信するようにならないと、テレビ局などはいつまでももぐらたたきを続けることになるだろう。
 アメリカの大手のテレビ局や音楽会社はYouTubeと契約を結び、使用された映像に対して自動的に権利者に一定の金額が支払われるシステムの恩恵を受けている。YouTubeGoogleに入ってくる膨大な広告料収入の一部が配分されるわけだ。
 日本でもネット上の映像配信に対する新しい権利配分システムが構築されれば、それを基礎にした新ビジネスが生まれる可能性があるのではないか。削除するという受身の対策で権利を守るという時代ではなくなってきているような気がする。
 参考 http://www.dailymotion.com/
 
posted by media watcher at 12:51| Comment(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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