2011年12月09日

民間放送還暦に達す、次々開局60年、KBS京都(ラジオ)は12月23日、24日、35時間の開局記念特番

民間放送還暦に達す、次々開局60年、
KBS京都(ラジオ)は12月23日、24日、35時間の開局記念特番

今年は民放開設60年。人間でいえば還暦にあたる。1951(昭和26年)に開局した民放第一期生は名古屋、中部日本CBC(9月1日),大阪、新日本放送NJB(9月1日)、朝日放送ABC(11月11日)、福岡、ラジオ九州RKB(11月1日),京都、ラジオ京都KHK(12月24日)、東京ラジオ東京KR(12月25日)の6局であった。CBC、NJB(現毎日放送)は共に民放のトップを切ったが、放送開始がCBC午前6時30分、NJB正午からと6時間30分の差でCBCが民放第一号の栄誉を獲得した。
ラジオ京都(現KBS京都)は免許申請が早く、予備免許交付がCBC(コールサインJOAR)
に次ぐ二番目だったためJOBRというコールサインを持つが、放送設備に手間取り、放送開始は民放5番目となった。
 占領軍は戦後NHKを温存したが、競争原理を導入して放送に多元性を持たせたい,という意向を早くから示していた。日本国内にも戦時中の大本営発表という苦い経験から、言論の自由に立脚する民間の放送を持ちたいという考えがあり,また広告放送の導入で経済の活性化に結びつけたいという経済界の思惑もあり、5大都市で次々に民間放送の開設の波が起きたものである。
こうして誕生した民放は、いずれも新しい日本の復興、民主主義の推進、言論表現の自由達成を掲げ、速報性を武器にしたニュース、斬新な報道特集番組「録音構成」、ディスクジョッキー、電リクなど新鮮な音楽番組、芸術性豊かなテレビドラマ、公開放送による民衆参加などを売り物にして、瞬く間にメディアとしての発展を見せた。人々が初めて耳にするコマーシャル放送も人々の耳目を惹きつけ、消費の拡大に直結した。
私の住む京都では、ラジオ京都(現在のKBS京都)がクリスマスイブに華やかな公開放送で幕を開けた。
KBS京都では今年、開局60年を記念したラジオ特別編成を12月23日金曜日朝6時半から土曜日午後5時半にかけて35時間にわたり放送する。そのうち金曜日放送分はいずれもKBSホールからの生放送。
KBSでは「懐かしい音源も交えながら,リスナーと共に60年の歩みを振り返り、ここから新たな第一歩を踏み出します」と語っている。

以下は11月28日付けの「赤旗しんぶん」のコラム「波動欄」に掲載された記事の再録である。

 KBSの60年と,民放の原点
11月23日、京都で「市民とともに60年、KBS京都のあゆみ、そしてこれから」という集会が開かれた。この局を支えてきた市民や放送関係者が集まって4時間にわたった熱心な討論が繰り広げられた。注目されたのはこの局が市民の要望をになって登場し、その後も現在に至るまで市民のためのメディアとしての歩みを続けてきたことであろう。
KBS京都(当時ラジオ京都)は1951年12月24日のクリスマスイブに放送を始めた。当時京都府知事であった蜷川虎三氏は「郷土色豊かな放送への精進をお願いし、日本の放送、世界の放送に高められるよう望みます」とメッセージを寄せ、局自体も「日本の民主化の一役をになう」と宣言した。その後この局は経営陣の不祥事で免許返上寸前まで追い込まれたが,労働組合の努力と京都の市民40万人の署名を原動力に再生を果たした。
1951年という年には名古屋、大阪、京都、福岡,東京などに次々に民放ラジオが開局、それまでNHKだけであった放送メディアの転換点となった。KBSより一足早く同年9月1日に開局した大阪の「新日本放送」(後の毎日放送)は「政府機関的性格を放棄した民間会社」(設立趣意書)として免許申請を行い,新しい民主日本の復興をめざした社名のもとで電波を出した。東京では「民衆放送局設立」準備が進み12月25日にラジオ東京(現TBS)として放送を始めた。初期の民放は積極的なニュース、報道番組、クイズ、ドラマ、音楽放送などで瞬く間に人々の心をとらえ、「新時代のメディア」として旋風を巻き起こしたのだった。
それから60年の今、3.11の大災害では、地方放送局が大きな役割を果たし、信頼度が群を抜いて高かった(民放連調査10月21日発表)ことが報じられている。しかしその一方で大手メディア,全国メディアの災害、原発報道が不十分だという批判が強まってもいる。民放各局のラジオ・テレビが60年前の原点に立ち返ることが強く求められているといえるだろう。(隅井孝雄、ジャーナリスト)
posted by media watcher at 16:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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