2009年02月25日

シーシェパード体当たり」ニュースに思う、 NHKはカッコつき国益優先ではなく、まっとうな客観報道を

 隅井孝雄のメディアウオッチ No. 0902(通算173)2009.2.25 

 「シーシェパード体当たり」ニュースに思う
 
   
NHKはカッコつき国益優先ではなく、まっとうな客観報道を
 
 毎年のことだが、今年も南極近くで日本の調査捕鯨船と環境団体、シーシェパードの追跡船との間でトラブルが発生している。
 26日のNHKニュース7は「また妨害活動」とタイトルをつけて次のように報道した。
 「アメリカの環境保護団体シーシェパードがまた妨害活動です。水産庁に入った連絡によりますと、南極海で調査捕鯨をおこなっている日本の調査船に今日の午前と午後合わせて3回接触しました。乗組員にけがはなく、航行に影響はないということですが、水産庁では許されることではないとして強く抗議しました」。
 同じニュースを伝えたフラン2NHKBSニュースで放送)では次のように述べた。
 「南氷洋の日本の捕鯨船に、環境保護団体の船が体当たりしました。日本は科学調査と称する捕鯨活動をやめようとはしていません。そのため複数の環境保護団体が怒りをあらわにしています。騎兵隊の衝突のような南氷洋の真ん中での船舶の体当たり、激しい衝突です。環境団体の黒い船が日本の捕鯨船に体当たりしました。その結果日本船の銛や船体が損傷、環境団体側には2人の軽傷者が出ています。このような追跡劇は毎年続けられています。五年前から環境保護団体シーシェパードが日本の捕鯨船を追っています。威嚇、妨害、ときには危険な行為ギリギリのこともあります。世界中で営業捕鯨は22年前から禁止されていますが、例外として科学目的の調査捕鯨は許可されています。その口実を毎年利用して日本は約千頭のクジラをとらえています。そのほとんどが食用として食べられています」。
 NHKは「シーシェパードの体当たり」をフラッシュニュースとして伝えているが、これは水産庁の発表をうのみにしたものだ。結果として「過激派の襲撃は容認できない」という世論形成に一役買うことにはならないか。
  シーシェパードはその後燃料が尽きたこと、世界中に報道されて抗議の目的を達したとして追跡を中止し、オーストラリアの母港に戻ったが、オーストラリア警察の捜査を受けているという報道もある。
 なぜ国際的にこのような日本の捕鯨に対する抗議の波が起きているのか十分報道されているとは言い難い。フランス2の報道では、科学調査は口実で、千頭のクジラを食用に回されているとしている。
 昨年、調査船の乗組員が捕鯨船上で食肉加工された鯨肉をお土産に横流ししたという報道もあったが、確かに南極の鯨が市場に出ているのは事実だ。大洋漁業など民間の水産会社はとっくの昔に捕鯨と鯨肉販売から手を引いている。
 市場に出ている鯨肉は国の外郭団体、財団法人鯨類研究所が販売しているものだ。以前は売り上げが年間
70億円に達したこともあるが、現在は市場が低迷、50億円を下回り、調査費用がまかなえない。それどころか国からの融資金の返済が滞るなど、赤字が膨らんでいる。
 22日には国際捕鯨委員会の作業部会が、日本が南極捕鯨から段階的に撤退すれば、近海での捕鯨を認めるという報告書を出した。日本側でもこの新提案を真剣に検討して打開策を見つけようという動きがある。  捕鯨を取り巻くさまざまな状況をひとつのニュースですべて報道しなければならないというわけではないが、「またシーシェパードの過激行動が安全航行を脅かした」とだけ伝えていればいい状況ではない。
 NHKのニュースが往々にして「国益ニュース」として批判されているだけに、短いニュースとはいえ、捕鯨船体当たりニュースの国際的背景に一言、言及すべきだったと私は思う。
posted by media watcher at 23:44| Comment(3) | 隅井孝雄のメディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
> "これは水産庁の発表をうのみにしたものだ"

記事の内容を読んだら、”鵜呑みしている”のはあなただと思いました。
Posted by heh at 2009年02月26日 13:46
シー・シェパードを擁護するかのような発言が日本人の口から発せられていることを残念に思う。欧米の報道や、シー・シェパードが発している情報が、NHKより遥かに偏っていることに気付くべきだ。シー・シェパードが行っている環境保護を隠れ蓑にした人権侵害行為を絶対に許してはいけない。
Posted by 通りすがり at 2011年05月23日 11:08
Subject: 太地の捕鯨の方達を応援します。反捕鯨団体の違法行動に憤りを覚えます。


拝 啓
 突然の送信をお許しください。
 NHKスペシャル(放送内容:古来からの捕鯨をしている方達と反捕鯨団体の人達のこと)を見たものです。
 太地の捕鯨の方達へ私の応援したい気持ちを伝えたいと、メール検索しましたが、メールアドレスが発見できなく、必死に伝えたい一心で貴方様へ送信してしまいました。お許しください。
 なんとか私の意思を捕鯨をして戴いている方達へ伝える仲立ちをして戴けないでしょうか。
 無理なお願いをしていると思いますが、お許しください。
 伝えたい文は以下です。大変、不躾なお願いをしておりますが、よろしくお願い申し上げます。
                                         敬 具
---------------------------------------------------------------------------------
Subject:  『反捕鯨団体の人達』の 卑劣な行為と論理、そして偽善
       捕鯨は古い伝統です。大昔から続いていることです。

 拝 啓
 御苦労さまです。
 NHKスペシャルを見ました。
 クジラを取られている方達が ここまで追い込まれているとは少しも知りませんでした。
 ひどい話です。
 本当に古くからある日本の古来の食文化。
 この文化を『自分たちだけの論理』で踏みにじろうとする反捕鯨団体の暴力に憤りが湧きます。
 反捕鯨の人達が、「恥ずかしいのだろう」と侮辱的な言葉を言いながら実力行使をする。それも、自分たちの立場を美しく見せようとの正統的に見える様な行為と言葉によって巧みに振舞う、そして、言い逃れできるように行う悪行為を、また、善人的に行う暴力にずる賢さを感じます。
 反捕鯨団体の方達に、『卑劣なのは貴方たちですよ』と声を大きくして言いたいです。
 これにくじけず、伝統の捕鯨を頑張って戴きたいです。
 以下に、この反捕鯨の根本にあるキリスト教について触れます。
 御一読賜りたくお願い申し上げます。
                                     敬 具
尚、下記には「魔女だ」とされた女性が、キリスト教会から「豚肉を食べただろう、と責められ」結局は火あぶりで殺される事についてもふれています。また、
http://www.youtube.com/watch?v=b7dmXwB8LBA&NR=1&feature=fvwp 
は、外国人が投稿したYouTudeですが、自分達だけの論理で日本のクジラ漁の漁師さんをいじめる『反捕鯨の論理を糾弾する映像』です。
 キリスト教徒の方達も捕鯨をしましたが、日本の太地はそれ以前、遠い昔から捕鯨をしていました。そして、その一部のキリスト教徒は捕鯨をやめました。それから出てきたのが日本の太地の捕鯨への『自分たちだけの論理』による違法行為までしての攻撃、また、低劣な人格攻撃までしている反捕鯨の人たちです。
ーー(関連資料)ーーーーーーーーーーー

(若い方達へ)

 キリスト教は贈り物とか、讃美歌とか、外見上は優しく見えますが、若い方達は特にご注意ください。
虐殺や戦争の事例が実に多い宗教です。
  それは『(キリスト教の)神の義によれば、人を誅しても良い』という教義から来ております。
他人を絶対にあやめてはいけません。間違った宗教に幸せな未来はありません。

 キリスト教の罪悪の一例である、ヨーロッパの30%もの方々が亡くなった戦争事例がどの様なものかをお調べ下さい。そしてまた、この%の異常さをお感じ下さい。どの宗教も同じという話は無くなると思います。やはり、教え・教義からくる悲惨な結末なのです。

(資 料)
 16世紀のなかばのトレドのキリスト教の異端審問で、エルヴィラという人妻に対して行われた「尋問」の経過を、忍耐強い書記が被告の悲鳴や絶叫にいたるまで、細大洩らさず書きとめた長文記録です。裁判には拷問が必ず行われました。以下その一部。
 ・・(エルヴィラの両腕を縛った綱がさらに締め付けられ、捻じられる。悲鳴。)
 「裁判官さま。何を申し上げたらいいか、言ってください。私がどんなことをしたのか私にはわからないのです。綱をゆるめてください、本当のことを申しますから。何を言えとお望みなのか、私には分かりません。おっしゃってください。その通りに申します。」
 (さらに綱が締められる。「真実を言え」と迫られる。「どう言ったらいいか教えてください。何でも申し上げますから」と彼女は繰り返す。)(「おまえは豚肉を食べただろう」と誘導される。)
 「いいえ、食べた事はありません。豚肉を食べると私は気持ちが悪くなるのです。豚肉は好きじゃないんです。私は何も悪い事はしていないんです。どうぞ放して下さい。何でも申しますから。何を申し上げれば宜しいのですか。何を言ったらいいのか分からないんです。言って下さい。何でも申します。放して下さい。何でも申します。・・・言って下さい、言って下さい。」
 (綱はゆるめられず、「カトリック教会にそむく事をしただろう」と尋ねられる。)
 「放して下さい。・・・(うめき声)・・・ここからおろして下さい。何を言ったらいいか、言ってください。ああ・・・苦しい。お望み通りのことをみんな申し上げますから・・・。裁判官さま、もう腕が砕けます・・・。ゆるめてください・・・」
 (「お前がした事を詳しく言え」と迫られる。)
 「何を申し上げたらいいのか・・・。そうです、いたしました。なんでもいたしました。・・・ああ、ゆるめて下さい。申し上げねばならない事が、私には思い出せないんです。弱い女の身です。腕が砕けそうです。弱い女に、憐れみをお持ちではないのでしょうか。・・・」
 (裁判官は、「本当の事を言えば憐れみを持つであろう」という。)
 「裁判官さま、言って下さい。本当の事というのを教えて下さい・・・。(泣きむせぶ)・・・分からない・・・何を言ったらいいのか・・・。」
 (同じ言葉の繰り返しと拷問が続いたのち、「おまえは土曜日に麻の着物を着替えただろう」と尋ねられる。)
 「はい、着替えました。着替える時が来ていたからです。悪意があっての事ではありません。何をお考えになっているのでしょう。・・・」
 (裸にして拷問台に寝かされる。四肢は四方に、綱で引っ張られる。口に水管が差し込まれ、水差しから水が注がれる。その合間合間に彼女は前と同じことを繰り返えす。ここで、拷問は一時「中断」。)
 それから4日後、拷問は再開された。              岩波新書「魔女狩り」より
URL: http://blog.goo.ne.jp/hanakosan2009

URL: http://moppo28.blog.so-net.ne.jp
Posted by 捕鯨について at 2011年06月10日 01:30
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