2020年07月24日

市民が頼った情報源、テレビニュース20%超え、新ジャンル「リモートドラマ」誕生

2007 1広いセットにゲストのパネル映像林立5.31.jpg2007 4リモートドラマに力入れるNHK5.30.jpg2008 5ダブルブッキング千葉雄大.jpg2007 3大河ドラマロケ出来ない、旧作再編集で凌ぐIMG_0223.jpg
写真、1.広いセットにゲストのパネル映像が林立、サンデーモーニング5/31より、2. 大河ドラマロケ中止で、旧作の再編集でしのぐNHK。ネットでの宣伝映像より、3. リモートドラマにNHK力入れる。ネットの宣伝映像より。4. 連続日テレ系ネットで放送されたリモートドラマ「ダブルブッキング」千葉雄大
 緊急事態宣言(4/7)から解除(5/25)に至る7週間、市民が自宅にこもって、情報をテレビに頼った、という調査が最近発表されている。
 最新情報入手(73%)、概要理解(70%)、理解深める(61%)とテレビがニュース系ネットを20ポイント上回った(ビデオリサーチ5/13)。「テレビを毎日利用する」が7割に達し、速報性(71.9%)、わかりやすさ(62.4%)で情報系ネットや新聞などを圧倒した(民放連研究所調べ)。
感染が拡大、著名人の死者も出た3月下旬、報道番組の視聴率が20%を越え始め、緊急事態宣言の日「NHKニュース7」(4/7)は26.8%を記録した。かつてのテレビ黄金時代の再来だ。
 NHKニュースの感染報道は貴重な情報ではあったが、政府批判はなかった。「特措法」でNHKを指定公共機関にしたことが影響したといえる。
 人々は手軽にチャンネルを切り替えた。感染初期のもたつき、休校措置の突然の発表、PCR検査の不足などについて「モーニングショー」(テレビ朝日)、「報道1930」(BSTBS)、「サンデーモーニング」(TBS)等は視聴者に歓迎された。一部ワイドにセンセーショナルな表現もあったが、全体としてテレビは信頼された。(信頼度民放テレビ48.7%、ニュース系ネット22.4%、新聞19.1%、ビデオリサーチ5/13日)
テレ朝富川アナ、スタッフの感染(4/12)など報道者自体に被害が出た。報道番組、バラエティ、ドラマのスタジオ収録では密を避け、出演者がアクリル板で仕切られ、「リモート」映像パネルが林立する制作手法が確立した。
 スタジオ収録もロケもだめになりNHK「麒麟(きりん)がくる」は「戦国大河」再放送でしのいだ。一方「逃げるは恥だが役に立つ」、「Jin-仁」、「ごくせん」など民放の穴うめドラマが好評で再放送が見直された。
 「リモートドラマ」という斬新なジャンルも誕生、NHKが「リビング」(5/30)などで先行、民放でも「世界は3で出来ている」(フジテレ6/11)、「ダブルブッキング」(日本テレビ6/28)など力を入れえている。
 コロナ感染拡大が続き、再度自宅待機もありうる。テレビが新しい手法も駆使し、コロナ時代をリードする番組、報道が期待される。(すみい・たかお、ジャーナリスト)

 赤旗ラジオテレビ面コラム 波動 2020.7.20 掲載






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2020年07月18日

「銀巴里」、知ってますか、金子由香利、聴いたことありますか、

2006 金子由香利mages.jpg2006 金子由香利download.jpg
 シャンソン歌手金子由香利、「銀巴里」で80年代、90年代に活躍した 「
 コミュニティラジオの音楽番組、日本のシャンソン金子由香利の登場です。銀巴里のステージでシャンソンの世界を広めた歌手です。
 この番組では時にシャンソンの名演奏、名曲を聴いていただいています。今回はシャンソン歌手金子由香利の登場です。 LPレコードで4曲、極め付きのシャンソンを聞いていただきました。6月10日の放送です。懐かしのシャンソン喫茶が舞台です。
私の悩みの種は、どんな思いを歌手の皆さんが歌っているのか、フランス語ではその思いが言葉として伝わらないということです。そこで今回は日本語とフランス語を織り交ぜて、巧みにシャンソンの世界に観客を引き入れた金子由香利の歌を放送します。彼女は年齢不詳、私と同世代か私より少し若いと思います、2010年引退。
 彼女はシャンソンの名曲を本場仕込みのフランス語で巧みに歌いつつも、見事な日本語歌詞でもシャンソンの世界を再現し、歌い続けてきた名歌手です。
今から40年ほど前、1980年代にシャンソンの殿堂「銀巴里」で活躍しました。
銀巴里、1951年から1990年まで銀座7丁目にあったシャンソン喫茶。金子由香利のほか、美輪明宏、戸川昌子、古賀力、大木康子、長谷川きよし、クミコなどの歌手は銀巴里が育て、世に送り出した。歌手もさることながら、演出に三島由紀夫、なかにし礼、吉行淳之介、寺山修司、中原淳一らが起用されたことでも知られている。
 1.待ちましょう J’attendrai #2 3:05
最初に聞いていただいたのは、今はなき友人と過ごした時を想い出す痛切な心情が「むなしく戸を叩く風」の音にたとえられています。
2. パリの屋根の下 Sous les toites de Paris #1.3:56
 パリといえばノートルダムの鐘の音、マロニエの並木道、そして燃えるような愛です。
3. サクランボの実る頃  Le temps de ceries # 3 3:25 
 サクランボの実りと鳥のさえずる春、そしてそぞろ歩きする恋人たち。けれど実りが終われば厳しい冬が待っている、そして別れ、時が経ちすべてが過去になるが思い出は忘れがたい。
4. 街 La Rue #4 3:35
 悲しみと苦しみが通り過ぎる、黄昏の街を、私は一人歩く、過ぎ去った愛の思い出を心に刻みながら。
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2020年07月08日

なんで中南米なのに「ラテン音楽」というのか、コミュニティーラジオの音楽番組でラテン特集 

2005 ラテンabout-latin.png2005 ラテンmaxresdefault.jpg500x500.jpg2005 ザビア。クガー81A4snMXwFL._SS500_.jpg
  
 私は、コミュニティー・ラジオで音楽番組を放送しています。新型コロナの騒動にも関わらず、無事のラジオ放送継続中です。ところが5月、6月、フェイスブック上でのお知らせをしないままでした。2か月前の放送ですが、聴いていただき、読んでいただく方が沢山おいでです。改めて5月13日放送のラテン音楽の特集をお送りします。リズムに勢いがあるラテン音楽で、コロナウイルスに負けずに生きることを願って放送しました。今回、歌はなくバンド演奏のみです。まず何で「ラテン音楽」というのかの解説からです。
 ラテン音楽とはメキシコ以南、中南米の音楽の総称で、キューバ、カリブ海を含みます。国としては前述のメキシコ、キューバの他、パナマ、ハイチ、コロンビア、ブラジル、チリ、アルゼンチンなど33ヵ国に及びますが一部に、今でもイギリス、フランス、オランダ、アメリカに所属する21の島や地域もあります。
 1.オープニングでお送りした曲はサンバの名曲、「ブラジル」でした。作曲されたのは、1937年でしたが、1943年ディズニーの映画「ラテンアメリカの旅」の主題歌となり世界的なヒット曲になりました。
 ラテン音楽はルンバ、マンボ、サルサ、ボサノバ、サンバ、タンゴ、ミロンガ、ボレロなどあります。しかしアルゼンティンタンゴは独立したジャンルとして語られる大きな存在です。そのため今日の特集からは外して別の回で特集します。
 次の曲はメキシコの美しい空を歌い上げたワルツテンポの民謡、「シェリトリンド」です。ワールドカップでメキシコチームの応援歌です。
 アメリカ大陸の北側、メキシコからカリブ海をさらに南に延びる南米大陸全体は、ラテンアメリカと総称されています。なぜラテンなのか?それは旧宗主国がスペイン、ポルトガル、フランスであったことに由来します。ラテンアメリカの多くの国で用いられている言語はラテン語から発生したスペイン語、ポルトガル語、フランス語系なのです。
 3.三曲目にお送りするのはキューバのエルネスト・レクォーナの傑作「シボネー」です。今は絶滅した先住民の種族名ですが、レクォーナは歴史を偲んで娘の名前にしました。
 コロンブスがこの地にやってきたのは1492年。15世紀から17世紀にかけてヨーロッパからこの地にやってきて、先住民を制圧し、植民地にした歴史があります。しかし植民地としての屈辱に反発、独立運動が起きてハイチ(1804年)、メキシコ(1808年)、アルゼンチン(1814年)など次々に独立を達成。そして彼らは新しいラテンアメリカ文化を創造しました。ラテン音楽は20世紀世界に広がりました。
 4. 最後に「エル・マンボ」をお聞きいただきながらお別れです。ペレス・プラドが1950年に発表した作品ですが日本では「S盤アワー」というラジオ音楽番組のテーマ曲に使われ、大ヒットしました。

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2020年07月05日

コロナとテレビ、 ニュース20%越え、リモートドラマも登場 隅井孝雄

2007 1広いセットにゲストのパネル映像林立5.31.jpg2007 2ドラマ対面シーンをアクリル板撮影、編集で取り除く6.17ワイドスクラ.jpg2007 5.2夜連続ネットドラマ宇宙戦争、日テレ6.6.7.jpg2007 3大河ドラマロケ出来ない、旧作再編集で凌ぐIMG_0223.jpg2007 6.ABCワールドニュースアンカーデイヴィット・ミュア48%増1200万人.jpg2007 4リモートドラマに力入れるNHK5.30.6.6.jpg
 
写真、1.広いセットにゲストのパネル映像が林立、サンデーモーニング5/31より、2. ドラマの対面シーン、間に置いたアクリル板を編集で削除 6/17テレ朝ワイドスクランブルより。3. 大河ドラマロケ中止で、旧作の再編集でしのぐNHK。ネットでの宣伝映像より、4. リモートドラマにNHK力入れる。ネットの宣伝映像より。5. 2夜連続日テレ系ネットで放送されたリモートドラマ「宇宙戦争」、6. アメリカ三大テレビのメインニュースの一つABCテレビのメインキャスター、デイビッド・ミューア、平常時の48%増、1200万人の視聴者を獲得。

 コロナロックダウンで、多くの国で人々は自宅にこもり情報を求めた。そのためテレビ報道は視聴率が上がったが、テレビスタッフ自体がコロナに感染する事例が出たため、番組編成、演出手法にも大きく変化した。
テレビが実践するソーシャルディスタンス
 3月25日、東京都内の新規感染者がハネ上がり「感染爆発の危険」が指摘されたあと、真っ先にスタジオでソーシャルディスタンスを実践して見せたのは「真相バンキシャ」だった(3/29,日本テレビ)。そして報道番組はもとより視聴者参加番組、芸人大量参加バラエティなど多くの番組に多大な影響をもたらした。
 例えばTBS「サンデーモーニング」では、広いスタジオ、長いテーブルに司会の関口宏以外のほとんどは自宅からのリモート出演となり立看板が並んだような画面となった。ほとんどのニュース番組で司会のアナと出演者の間隔が2メートル以上となり、中には透明なアクリル板の衝立で仕切られた番組もあった。TBS「News23」はメインキャスターの小川彩佳自体が自宅からのリモート出演となった。妊娠中初期であることが理由だった
 バラエティでもタレントが大勢ひな壇に並ぶことはなくなった。多くのドラマはスタジオ収録もロケが出来なくなり、NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」は6月7日放送のあと「戦国大河ドラマ名場面集」など再編集番組でしのぐことになった。NHKは6月30日スタジオ収録を再開する、と発表し「22回以降の放送を楽しみにしてほしい」とのべている。
 テレビスタッフもコロナ感染直撃受ける
 コロナ感染はテレビ局自体も直撃した。毎日放送で、感染が確認されて入院中の制作担当取締役の60歳男性の死亡が4月7日確認されたのに続き、4月12日にはテレビ朝日が「報道ステーション」富川悠太キャスターの感染と番組のチーフプロデユーサーら複数スタッフの感染を明らかにした。テレビ朝日では、その後打ち合わせはすべてテレビ会議に切り替え、出演者とスタッフは接触することなく放送にのぞんでいる。
富川キャスターの相方である徳永有美キャスターは、2週間の自宅待機の後、リモート出演で復帰、また富川キャスターは6月4日の放送から「報道ステーション」に復帰した。
 新趣向リモートドラマ
 リモート出演は時に映像の乱れ、音声の途切れなどトラブルが多発したが、放送を重ねることで画質、音声など質が向上した。そしてドラマをリモート画面で制作する「リモートドラマ」、あるいは「ソーシャルディスタンスドラマ」を名乗る新しい手法が生まれた。
「今だから新作ドラマを作ってみました」(NHK5/4,5/5,5/8)「Living」(NHK5/30,6/6)、「世界は3で出来ている」(フジテレビ6/11)などだ。「宇宙同窓会」(日テレ系ネット6/6,7)。いずれの作品もリモートで作ることを前提にしたシナリオもとにしている。例えばNHKの「今だから・・・・」の第一話は海外で挙式の思いがなわなかった遠距離夫婦とその友人らが、互いにパソコンの会議システムにつながりストーリーが展開、出演者は全員自宅にいて自撮り出演する。また第二話は熟年夫婦の妻が死後の世界から地上の夫とリモートで会話する。第三話では出演俳優のキャラクターが入れ替わるという設定だった。「世界は・・・」は一卵性三つ子の役を林遣都が一人3役で熱演、脚本は「スカーレット」の水橋美江。「宇宙同窓会」は中止になったため急遽オンラインで開かれることになった元天文部の男女5人のリモート同窓会を描く。日テレ系のライブスマホアプリ(LIVEPARK)で無料配信された。
テレビ報道、番組の視聴率上がる
緊急事態宣言は7都府県では4月7日から発令され、4月16日は全国に拡大された。多くの人々は外出せず、自宅にこもった。
そうなるとテレビの出番だ。ニュース、報道番組で人々はコロナをめぐる状況を熱心に探る。2月下旬以降NHKニュース7は21.3%、報道ステーションは20.0%と20%を超えるようになったが、これは序の口。各地で外出自粛要請が出されとことと志村けんさんの死亡(3/29)のニュースが重なった3月下旬~4月下旬には多くの報道番組が20%台を経験した。 
7都道府県に緊急事態宣言が出た4/7日のNHKニュース7は26.8%を記録した。エンタメ番組、バラエティ、ドラマなども、画質が悪かろうが、演出に不具合があろうが、再放送物が多かろうが、視聴率は普段より高く出たことは言うまでもない。中でも人気を集めたのは「テレビ小説エール」(NHK)、「わらってこらえてSP」(よみうりTV)、「ぽつんと一軒家」(ABC)などであった
アメリカの3大ネット、視聴者倍増
こうした傾向は海外のテレビ報道でも同じだった。「ニューズウイーク」誌(6,23)の報道によれば昨年同期と比べて、ABCニュース48%増、NBCにユース37%増、CBSニュース24%であった。興味深いことには一連のコロナ報道に対し、民主党支持者の75%、共和党支持者の61%が、客観的でわかりやすいと評価していることだ。共和党支持者はABC, NBC,CBSなどのネットワークニュースを毛嫌いして、トランプ支持のFoxニュースだけを信頼する傾向があったが、三大ネットワークの、客観的、多面的なコロナ報道を認めざるをえなかったといえるだろう。
日本では視聴率が高いNHKニュース7、NHKニュースウオッチ9には、安部内閣の初動のもたつき、突然発表された休校措置、PCR検査の足りなさにたいし判的報道を一切しない、という報道姿勢に不満が集中した。その一方政府のコロナ対策に鋭い批判を浴びせた、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレ朝)、「ニュース23」(TBS)、「報道1930」(BSTBS)などに「よく報道してくれた」との称賛の声が集中した。
新しい制作手法開発
緊急事態の解除後、6月に入ってテレビも徐々に従来の姿を取り戻しつつある。番組によって差はあるが、スタジオに出演者が少しずつ戻ってきたし、ドラマのロケも、スタジオ収録も感染を避けながら再開され始めた。しか依然としてリモートでゲスト出演に頼っている番組も多い。
2月以降5月にかけて、テレビ局では、リモート出演の簡便さに慣れ親しんで、すっかり定着したというべきだろう。リモートドラマという新しいジャンルが開発され、視聴者から好感を持って迎え入れられた。
報道番組ではコロナ取材に困難は伴うのを乗り越え、取材、制作スタッフの感染を避けるノウハウも確立した感がある。新型コロナの政府の政策の批判しながら、刻々変化する状況をあらゆる角度からとらえ、視聴者に伝える番組も多かった。ニュース報道に対する信頼感も広がったといえる。
 テレビ公共CM激増
テレビ広告では自動車、電化商品など耐久消費財関連のCMが減り、またイベント、映画、演劇、コンサートなどが消えた。その穴埋めにACジャパンの公共CMが3月から5月にかけて大幅に増えた。「手を洗ってくれてありがとう、家にいてくれてありがとう。あなたのコロナ対策がみんなを救う」など直接コロナ対策を訴える15秒CMなどだ。一日当たり100回放送されるという記録を作った。
一般商品のCMで目立ったのは、健康飲料「ポカリ」だった。汐谷夕希ら多数の中高生が自撮り画面でCMソングを歌いつなぐ。まさにコロナ禍の真っただ中でのCM表現だった。
新たな歩みを期待
2次感染の予測が絶えない中で7月を迎える。テレビは市民視聴者の新しい信頼を獲得しつつある。重要なメディアとしての新たな再生の歩みをどのように切り開くのか、見守りたい。
隅井孝雄
 
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