2020年03月12日

コロナウイルスとデマ情報、香港情報が発端、ファクトチェックが有効、WHOもインフォデミック警戒、便乗詐欺排し、英知傾け乗り切ろう

2003 1.ステIMG_0038.jpg2003 2.サン01IMG_0041.jpg2003 3.ワイド06IMG_0042.jpg2003 4.10万人IMG_0044.jpg2003 5. 江戸コレラIMG_0045.jpg
 写真、1.紙製品トイレペーパー在庫多数を報じる 報道ステーション 3/2
    2.イラン政府要人(ハリルチ副保健相)会見中に咳込む サンデーモーニング3/1
3. 詐欺、悪徳商法も横行、ワイド・スクランブル テレ朝 3/6
4. 感染者10万人越える NHKニュース9、3/7
5. インド発のコレラ、江戸にも来た、サンデーモーニング  2/9

 災害の度にSNSなどネット上に偽情報が現れる。今回のコロナウイルス拡大に際しても、SNS上にマスクとともに「トイレットペーパーが無くなった」、という情報が勢いを持ち、スーパーやコンビニの棚から消えた。同じ現象が、類似のキッチンタオル、ティシュペーパーにも及んだ。
 香港情報が発端、メディアのファクトチェックが有効
 トイレットペーパーについてはSNS上では「製造元が中国だ」という根拠のない情報が拡散した。日本家庭紙工業会では「日本のトイレットペーパーの98%は国内生産であり、在庫は十分ある」と言っている(3/2報道ステーション)。
 「香港で品切れが起きた、原因は買い占めによるものだ」と最初に報じられたのは2月26日。日本でスーパー、コンビニで品切れになったのは翌2月27日だった。
 トイレットペーパー不足に対する新聞、テレビなどの対応は迅速だった。3月2日以降、主要新聞、テレビニュース、ワイドショーなどで、写真、映像を含めて多くのメディアが取り上げスーパーに入荷する状況や、膨大な在庫を報道していることから、鎮静化に向かった。NHKニュースも調査報道で2500円のマスクが5箱10万円、トイレットペーパーが12個1袋、7000円でネット販売されていることを明らかにし、視聴者に注意喚起している(3月6日)。しかし一部コンビニ、スーパーなど一端途切れた入荷が回復していない。
 偽ニュースの付け入りやすい自然災害などが頻発する昨今、「Fact Check」という言葉がしきりに叫ばれ、主要新聞各社、テレビニュースなどで意識的に偽ニュースを打ち消し、事実報道を活発化させている。今回トイレットペーパー不足という、SNSニュースに対してはこの「Fact Check」意識が、効果があったとみるべきだろう。日本では「ファクト・チェック・イニシアティブ」(FIJ2017年発足)という組織が偽ニュースに対抗する事実報道の拠点として活動している。
 WHOも偽情報(インフォデミック)警戒呼びかけ
 チェーンメールに「武漢のウイルスは耐熱性がない、26〜27度の温度で死ぬ、お湯を飲んで予防できる」が届いた。ウイルス対策のほとんどがデマ情報だ。
各種のファクトチェックでSNS上散見される「花崗岩の粉」、「アオサ」「お茶、紅茶」などに抗菌、予防などの効果があるなどの民間療法はすべて否定されている。「コロナウイルスは中国の生物兵器が流失したものだ」という説も一時存在したが、アメリカの研究者たちが偽情報だと声明を出したことにより終息した。
新型肺炎をめぐりWHO(世界保健機構)は「インフォデミック」(デマや誤った情報が急速に拡散する状況)について警告を発した。その中に世界各地での偽情報を例示している。
「生理食塩水での鼻すすぎ」、「うがいする」、「ニンニク食べる」、「ゴマ油塗る」などすべて根拠はない。WHOは予防薬、治療薬はまだ実用化されたものはないとしている。ワクチンはまだ開発されていない、抗生物質は細菌に対して作用するが、ウイルスには使えないと断言している。
 見逃せない便乗詐欺、悪徳商法
 新型コロナウイルスに便乗する、詐欺、悪徳商法も注意が肝心だ。在宅率が高く、人と出会うことの少なくなっている状況の中で、詐欺目的の電話が急増している。例えば厚生省の職員だと偽り高齢者にPCR検査の受診をすすめ、個人情報を聞きだす。「新型コロナウイルス対策本部です。あなたの家の近くで感染者が出た」と偽り、詐欺に結びつける電話など、人々の不安に付け込んで、カード番号等を聞き出そうとする悪質詐欺が急増しているという(3/6ワイド・スクランブル)。
 SNS上に飛び交う誤った情報や、見知らぬ人や組織からの働きかけ、情報提供には気を付けたい。「情報源がわからない場合にはうのみにしない」というのは情報通信工学の専門家、神戸通信大学の森井昌克教授だ(3/2朝日)。メディアはコロナウイルスに関連するファクトチェックをもっと積極的に読者、視聴者に提供する必要がある。
 感染が大規模になればなるほど、市民は衝撃的な話題に注目する。米マサチューセッツ工科大学の調査によれば、偽ニュースのリツイート(再投稿)は正しいニュースに比べ70%高かった。
 人類の英知傾け乗り切ろう
新型コロナウイルスの感染者は100カ国・地域、10万人超えた(3/7)。
 人類はこれまでにも感染症と闘ってきた。古くはローマ帝国で天然痘やマラリヤが猛威を振るった。14世紀にはペストがヨーロッパで大流行した。当時の世界人口の1/4(推計5000万人)が死亡した。19世紀には、産業革命で世界化が進展し、移動する人々と共にインドから発症したコレラが世界に広まった。20世紀にはいるとスペイン風邪と言われたインフルエンザが地球全体に拡大し、第一次大戦中だったため、参戦しなかったスペイン以外の各国は情報を開示しなかった。21世紀、SARSやエボラ出血熱が発生したが、いずれも野生動物が感染源だった。そしてコロナウイルスも野生動物の介在が疑われ、人類の危機を招いている。しかしこれまで人類は試練を乗り越え、文化、文明を発展させきた。過剰な危機意識ではなく、合理的思考と英知を傾けて、人間社会の繁栄を取り戻すことが肝要だ。

 機関紙協会京滋 宣伝と組織 4月号
 
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日本の広告費2019年発表(電通)、ネット広告初めてテレビ上回る

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日本の広告費2019年発表(電通)、ネット広告初めてテレビ上回る
 電通が「2019年日本の広告費」(推定)を3月11日発表した。それによると総額は6兆9381億円、前年比6.2%増。中でもネット広告は伸びが6年連続し2桁の伸びを示し、2兆1048億円とはじめて2兆円を超え、テレビ広告を上回った。
 メディア関連では軒並み昨年比減だった。テレビ1兆8612億円(前年比97.3%)、うち地上波7345億円(前年比97.2%)、衛星メディア1267億円(前年比99.4%)、新聞広告4547億円(前年比95.0%)、雑誌広告1675億円(前年比91.0%)、ラジオ広告費1260億円(前年比98.6%)。雑誌の落ち込みが目立った。
 しかし大型モニターへの動画配信が盛んなアメリカと比べて、日本では地上波テレビ、基幹新聞など既存メディアの力はまだまだ強い。既存メディアの側も生きのこりの技術を駆使して、頑張りを見せているといえるだろう。
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内閣官房VS羽鳥モーニング

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内閣官房VS羽鳥モーニング
 民放系のワイドショーで連日新型コロナウイルス問題が取り上げられている。3月5日の放送で、テレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」で安倍首相の「特措法改正へのこだわりは後手後手に回っている批判を払しょくするために、総理主導をアピールしからだ」との批判的コメントがあった。それに対し内閣官房感染症対策室は3月6日、番組を名指しして批判、「あらゆる事態に備えるためだ」と2回にわたってツイートした。この内閣官房については「毎日新聞」(3/7)と「赤旗」(3/8)が相次いで批判的に報じた。
 内閣官房感染症対策調整室のツイートをご覧ください。
 さらにネット情報誌「リテラ」(3/7)は、「羽鳥モーニング」の番組出演者の岡田晴恵・白鷗大教授の「医療機関に真っ先配布する必要がある」という指摘に対し、対策室は「医療機関に優先供給を行っている」と、番組内で事実に反する発言があったかのようにツイートしたことは、政府による言論統制だ、と批判している。

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