2019年01月15日

安倍首相、「辺野古サンゴ移した」と印象操作、NHK「日曜討論」(1/6放送)、批判なしでフェイク放送、政治家の発言にはコメントしない、と安倍首相を擁護

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写真1.NHK日曜討論、1/6/19, 2. 土砂投入 報道特集 12/15/18, 3. 投入されたコンクリートブロックの下にサンゴが踏みにじられている、琉球新報 17年5月、4. アメリカフロリダ沖でサンゴの稚魚を養殖するNPOダイバー アメリカ公共放送(PBS)より

 NHK批判なしで安倍フェイク発言を放送
 安倍晋三首相がNHKの番組「日曜討論」(6日放送)で名護市辺野古の埋め立てに土砂を投入していることを問われた際、「土砂投入に際してはあそこのサンゴは移している」と答えた。この発言がフェイク(うそ)の発言だとする琉球新報、沖縄タイムス、朝日、毎日、東京などが一斉に批判を展開している。
 首相は同じ番組で「砂浜の絶滅危惧種も砂ごと移す努力を続けている」とも述べた
放送の翌日沖縄県の玉城デニー知事は「現実にはそうなっておりません」とツイッターで移植を否定した。
琉球新報によると、「埋め立て海域全体で約7万4千群体の移植が必要で、終わっているのは別の区域の希少オキナワハマサンゴ9群体のみだ。砂ごと生物を移す事業も実施されていない」(1/9)。首相は漠然とした「あそこ」という表現をしたが、実際に埋め立て海域のサンゴには手が付けられていない。
沖縄県内ではNHKのこの放送について「埋め立てを強行で、全国的に反発がある。工事をいかにも慎重に進めているような印象操作としてサンゴの話を持ち出したのだろう」(沖縄タイムス)という見方が一般的だ。端的に言って事実にもとるフェイク発言だ。
政治家に批判、反論はしないのか
問題の番組は「事前収録」であったことから、放送したNHKにも批判が向けられた。
琉球新報は社説(1/9)で「(NHK)は、事前収録であるにもかかわらず、間違いであるとの批判もせずに公共の電波でそのまま流された。いったん放送されると、訂正や取り消しをしても影響は残る。放送前に事実を確認して適切に対応すべきではなかったか」と疑問を投げかけた。記者会見(1/10)でNHKは「自主的な編集判断に基づいて放送している。番組内で行った政治家の発言についてNHKとしてはお答えする立場にありません」(山内昌彦編成局計画管理部長)と繰り返すのみで、他メディアの質問には全く答えなかった。
世界のメディアのファクトチェックを学べ
最近では世界各国の新聞、放送などのメディアは政治家の発言を「ファクトチェック」し、事実と異なる場合は紙面や番組で正確な事実を伝えることが常識だ。
2017年6月にニューヨーク・タイムズ紙の「トランプのウソ」という記事を掲載、就任以来ツイッターなどでの大統領の事実にもとる発言を全て洗い出し、その対極にある事実を2ページにわたり明らかにした。ウソは100本にも上り、紙面を埋めた。
NHKは番組の中でどこのサンゴをどこへ移したのか、などについて首相に問いただすべきであった。しかしこのままでは収まりがつかないと思ったのか5日後、1/11日の「ニュース・ウォッチ9」の中で、日曜討論の画面を出し「サンゴ移植が進んでいないので、沖縄県との調整を急ぐ」というコメントを放送した。しかし、土砂投入された海面下のサンゴはすでにつぶされたままだ。またサンゴ救出の具体案も聞こえてはこない。
NHKは安倍首相のサンゴ発言を検証もせずに流すことによって、辺野古基地建設を擁護しているのではないか。
沖縄のサンゴ、世界でも貴重
サンゴ礁は世界的に減少傾向にある。群生するサンゴは過去20年の間に40%以上も消えた。海の汚染に加え二酸化炭素の増大により水温が上がったことも原因している。アメリカでは、海に潜り、サンゴの苗を植え、育てて移植するボランティアが数多くいる。
青く透き通った沖縄の海は世界でも有数なサンゴの天国だ。そのサンゴを踏みつぶし、土砂で埋め立てる行為はとても認められない。基地建設そのものを中止するか、サンゴを安全な場所に移植することが必要ではないか。
(宣伝と組織、2019年2月号)
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2019年01月08日

マスコミ市民600号記念 2019年1月号 マスコミ市民から放送レポートへの連携

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 市民組織による発刊
 「マスコミ市民」は新聞や放送が直面する問題についての論評を掲載する初めての月刊雑誌として1967年に登場したと私は記憶している。
 当時私は民放労連副委員長兼マスコミ関連産業労組(略称マスコミ共闘)の事務局長役一年目だった。議長である日放労の上田哲委員長から新雑誌創刊の紹介があった。
その時生まれたA5判の小さな月刊誌が半世紀にわたって発刊を続けていることに時の流れを驚く。
マスコミ市民は発刊当初、組合から独立した市民組織「マスコミ市民会議」が発刊したことに特徴がある。マスコミ内部の記者、ジャーナリストはもとより、学者、評論家が党派を問わず執筆、言論、表現の自由を市民とジャーナリストが共有したといえるだろう。それゆえNHK本体の中での力関係に左右されず半世紀にわたって続いてしてきたのではないか。
 マスコミ共闘の結成、発展
マスコミ共闘は新聞、放送、出版、印刷、映画、広告など、8組合で1963年に結成された。全国各地すべての都道府県に傘下の単組あるという特色がある。60年安保の直後の時期、若いジャーナリストが中心になり、言論表現の自由を組合活動の重要の課題として活発に活動を展開した。
1963年から67年は、NHKや民放が社会的影響力を増した時期である。同時にマスコミの力を恐れた政治との確執が強まった時でもある。
私はいくつかの事件に出会い、マスコミ、とりわけ放送の内部の動きを、市民と共有する手段はないものかと、しきりに考えるようになった。
「原点からの告発」の衝撃
ある日私は日放労の書記局(当時日比谷)を訪問した際、組合員の一人から「原点からの告発」(番組制作白書66)をひそかに見せてもらった(後に公開)。
公正無比と思い市民がこぞって信頼を抱いていたNHKの裏側で、番組の改ざんが行われていたことは当時の私にとって大きな衝撃だった。
その頃NHKは、オリンピック実況放送、衛星中継(1964年)などマスメディア時代の先頭を切っていたさっそうとした時代だった。しかし政府と親密な関係にあって強権を振るいNHKを支配した、前田義徳会長の下でNHKの内部には鬱積がたまっていた。それを如実に表したのが番組ディレクターたちによって編まれた「原点からの告発」であった。この地下のエネルギーが「マスコミ市民」の発刊に結びついたかもしれない。
「風雪」と名付けられたドキュメンタリー番組が「公害に言及した」、「デモ場面が多すぎる」、「無政府主義者という言葉はカット」、「米騒動は扱わない」などとクレームがついたことが明らかにされた。不祥事が表に出ないNHKにとってK表紙の冊子はかつてない汚点となった。
官房長官から「ベトナム番組に中止命令」
民放の場合はさらに直截な事件が連続した。日本テレビの「南ベトナム海兵大隊戦記」が、官房長官(橋本登美三郎氏(当時)の、社長あての電話で中止された。(1965年)、会社はフィルムの原版を金庫にしまい込んだが、組合はわずかに残った宣伝用フィルムをもとに、番組スタッフ、アナウンサー、労組が協力、市民に放送中止の実情を訴える台詞入りのスライドを作成し街頭や集会場で訴えて回った。今でもその時のスライドやナレーションテープは私の机の引き出しにある。
ずたずたで放送中止、ドラマ「判決」
同じ橋本官房長官はテレ朝の人気裁判ドラマ「判決」(1962年〜1966年)を反社会的、階級闘争に結びつくと批判した。「部落問題」、「税制批判」、「沖縄問題」、「空の壁」、「教科書問題」などをレッテル張りしたのだった、200回放送の内30回のクレームがあったという。
中止の後「視聴者、文化人、俳優による」、「判決守る会」がしばらく続き私も参加したが、私の心に今も傷を残したまま。
メディア内部の実情を訴える必要がある、市民の理解なしに言論表現の自由は守れないと。痛感した.マスコミ市民の後を追って、民放労連が「メディア総合研究所」を設立、各月刊誌「放送レポート」の発刊を始めた。マスコミ市民に遅れること4年、1971年のことであった。
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安田純平さん囲み、戦場取材の意義語るシンポ開かれる(12月26日)、安田さん解放とジャーナリズム、戦争取材の意義と「自己責任」

1812 戦争シンポIMG_4691.JPG1812 安田さん一度は命の危険もIMG_4534.JPG1812 解放された安田さんIMG_4527.JPGモスル取材の金平記者IMG_4694.JPG
写真、戦争報道シンポジウム12/26/’18、一度は命の危険も、安田さん、17/23/’18,
解放された安田さん、10/23/’18 , シリア取材のTBS金平さん
                            
 シリアで拘束されていた、安田純平さんが解放され、無事帰国してから2か月たった。帰国直後聞かれた「自己責任」を問うバッシングも影をひそめた。12月26日、改めて戦場取材の意義を問う緊急シンポジウム「安田純平さんの解放とジャーナリズムを考える」が東京で開催された。この集会は新聞労連、月刊誌創、アジア記者クラブ、アジアプレスなどで構成される実行委員会が主催した。
 集会には安田純平さんはじめ、原田浩司さん(共同通信)、川上泰徳さん(中東ジャーナリスト)、金平茂紀さん(テレビジャーナリスト)、野中章弘さん(アジアプレス)、綿井健陽さん(戦場ジャーナリスト)、南彰さん(新聞労連委員長、朝日新聞政治部)などが集まり、安田さんの報告を聞くとともに、多面的に戦場取材についての問題点を語り合った。司会は篠田浩之さん(「創」編集長)だった。
 安田さんは「自己責任と批判する人々には、事実を確認せず、デマに乗った発言が多い。事実に基づいた考えを共有できなければ話が始まらない」、「犠牲者は一般市民や子供たちだ。テロリストも記号化しないで、生身の人間であることを現場で見たかった」などと経験を語った。
 また金平さんの「解放にあたってウイグルのネットワークが動いたという見方があるが…」という問いに対し、安田さんが、「中国の抑圧を逃れたウイグルの人々と、シリアの反体制派が連携している可能性がある。私を監視していた人物に、アラブ語が話せないウイグル人がいた」という興味深いやり取りがあった。また中東ジャーナリストの川上さんは「シリア取材は危険がともなうが、重要なことだ。現地で取材する以外に伝える方法がない」、アジアプレスの野中さんは「戦争は最大の不条理だ。少しでも社会をよくするために、取材は欠かせない」と語った。
 外務省はシリア全土をレベル4の危険地域に指定し、退避勧告・渡航禁止ゾーンに指定している。そのため大手メディア所属のジャーナリストは取材することができない状況に置かれている。しかしこの日のパネラーたちは、シリアはじめ多くの危険指定地帯に赴いた取材経験を持っているジャーナリストであった。

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2019年01月07日

2018年に死亡したジャーナリスト53人、CPJ(ジャーナリスト保護委)が発表 2017年比倍増 

CPJ ホームページIMG_4690.JPGGPUIMG_4693.JPG1811 カショギ記者死去報じるPBS23 IMG_4515.JPG
 世界の記者、死亡、殺害が大幅に増えている。ジャーナリストの命がかくも多く奪われている状況に驚きを禁じ得ない。
 写真 CPJ(プロテクトジャーナリスト)のホームページ、犠牲者の写真を掲載するCPJ、
カショギ記者殺害を報じる米PBS

アメリカ、ニューヨークに本部を置くCPJ(ジャーナリスト保護委員会)は、12月19日録、2018年中に取材がらみで、命を落としたジャーナリストは確認できただけでも、53人にのぼると発表した。
意図的殺害34人、投獄された記者251人
サウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル•カショギ氏と同様な意図的殺害は34人、戦闘に巻き込まれての死亡は11人、抗議行動が騒乱状態となった取材現場での死去が8人だった。2017年の全体の死亡者は46人だった。
 特に、今年の特徴はあきらかな殺害行為で命を落としたジャーナリストが昨年の18人にほぼ倍増したことだと言える。
 またCPJによると、取材活動に関連して投獄されたている記者の数は251人、うちトルコ、中国、エジプトが全体の半分以上を占める。
 しかし先日安全が確認され、帰国した安田純平さんのような、行方不明者、政府以外に拘束されているジャーナリストは実態がつかめないため、数字は含まれていない。
 一方パリに本部のある「国境なき記者団」の発表(12月18日)によると、死亡したジャーナリストは、前年比8%増の80人、うち故意に殺害されたのが49人。この中にサウジ政府の直接関与で殺害されたカショギ記者も含まれる。
CPJは23人の死亡については、確認が取れていないため報告書の統計数字に入っていないが、それを含めると死者は76人に達し。「国境なき記者団」とほぼ同数の死者がいることになる。
主要国の首脳、ジャーナリストの活動を敵対視
 2018年の特徴は、国のトップが、ジャーナリストの権利擁護を図るどころか、ジャーナリスト活動を抑圧する側にまわっていることである。国家が記者殺害にまで手を染めたサウジアラビアを始め、大量のジャーナリストを次々に拘束し、批判的メディアを次々に閉鎖する行動が中国、トルコ、エジプトなどで顕著だ。カショギ記者殺害でサウジと一見対立しているように見える、トルコ、エル・ドアン大統領は国内の新聞を次々閉鎖、大量のジャーナリストを拘束している。
主要メディアをフェイクニュースと呼んで、取材活動を妨害する一方、Foxニュースやシンクレアラジオなど体制支持のメディアを育成する米国トランプ大統領は、カショギ殺害事件について、「ムハンマド皇太子はやったかもしれないし、やらなかったかもしれない」(11/20)と述べて、非道な行いを免罪した。サウジは米軍需品の大きな取引先である上、イラン封鎖の共同作戦に欠かせない国として敵対しない態度を優先した。
また、機密保護法でジャーナリストの活動を大幅に制限、メディアに圧力をかけて規制する日本安倍首相も、典型的な規制主義リーダといえる。
アフガニスタンではジャーナリスト狙った二重テロ
アフガニスタンは依然としてジャーナリストにとって最も危険な国となっている。2018年には戦闘やテロに巻き込まれて死亡したジャーナリストは18人にのぼっている。これはCJPが記録を取り始めて以来最大となる。
4月30日にはISの自爆テロで一挙に9人のジャーナリストが殺害された。手口は最初の自爆テロで、ジャーナリストたちが集まったところを、狙いを定めて第二の爆発を起こすという手口だった。
戦乱が続くシリア(9人)やイエメン(3人)で死亡が続いている。シリアのジャーナリスト死亡は昨年に比べ、減少していることが報告された。またガザでは住民蜂起を取材中のパレスティナのジャーナリストがイスラエルの兵士に狙撃され死亡した。
(1月4日、リベラル21)
 

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2019年01月04日

お正月と1月3日誕生日、何もかも一緒に岩手いただきました。ウェッブ上でのお祝メッセージ、写真、動画多数、溢れていました

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 誕生日 2019年1月3日 齢重ねて83歳になりました。
 Facebookの友達の皆様から、お祝いの言葉、写真、動画を数多く寄せていただき誠にありがとうございます。この場をかりて、心より御礼申し上げます。
 写真、1.我が家のベランダから見た東山の初日の出、2, 3.ドンペリで乾杯、ケーキをいただいた、4.三条通りに出たら獅子舞が、5.グーグルの表紙にローソクが立った。
 お正月が誕生日ですから、3日続けて皆さんに祝っていただきました。
 元旦、東京から娘直子と夫の佐々木敦さんがケーキを携えて我が家に。おせち料理を肴に、寝かせておいたドンペリで乾杯。
 1月2日、三条通りを歩くと獅子舞が頭を噛んでくれた。八坂さんを越えて三年坂の一角にある風雅なお店、サロン・ド・神林で緑茶とケーキをいただき、久しぶりに八坂の五重塔前で写真を取った。
 1月3日誕生日当日、ネットを開けようとしたらグーグルが誕生祝のローソクを立ててくれたことに気づいた。そしてFacebookとメールに「おめでとう」があふれかえっていた。
 今年も平常心で参ろうと思います。同時に人生のエンディングの準備も始めなければと思い、書物や、カセットVTR,DVDの整理を試みます。
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